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カメラ関連

set.a.light 3Dを使ってみた

set.a.light 3Dという海外製のライティングの勉強に使えそうなソフトがあったので試してみました。 人物撮影のシミュレーションが出来るソフトで、大型ライトからストロボまで幅広く揃えられていて角度やスタンドの高さも調整出来て光の当たり方とかを確認出来ます。     体験版を導入してみた とりあえずまずは動作するのか、どういったソフトなのかを確認するために体験版を導入しました。 体験版といっても基本機能は全部使えるようで、画像に文字が入っていたり使用可能日数が限定されている程度の制限でした。 なので基本的な操作は体験版のうちに出来るわけです。   というわけで体験版を入れて色々と試した結果、凄い気に入って翌朝には買ってました。 ライティング組んでこんな感じで出力できるソフト、あったらいいなと思ってました。 実際にライティングを組んでテスト撮影したものがこちらです。   結構リアルですが、これがソフトを使って出力したデータなので実際にカメラを使って撮影したデータではありません。 ストロボ置いたり大型ライト置いたりソフトボックス付けてみたり、とかも簡単に出来ました。 実際に同じようにあれこれ試行錯誤しながら決めていくと間違いなく時間かかりますが、それが数分で完了します。 スタンドをたたむ必要もなく、ソフトボックスも1クリックで変更できるので本当に早いです。   バックシートを用意したりカラーフィルター付けてみたりすることも出来るので本当に面白いです。 ちなみにこの写真はストロボ4灯使っています。 そしてライティングを上から見た図、各ストロボの設定とカメラの設定も簡単に出力できます。   これが上から見た図、撮影した写真、スタジオの様子の3枚セットです。   実際にはバックシートとか色々と設置できるので、色々なシチュエーションで撮影練習ができます。 特に外出自粛の影響で撮影ができなくなってしまっている状況では、こういった空間での撮影練習はなかなか出来ません。 被写体になってくれる人も場所も必要になりますが、このソフトを使えばいつでもどこでもシミュレーションができます。     良かった点と微妙な点 良かった点 良かった点としてはライティングの勉強にもってこいなところです。 実際に機材を買うときの参考になりますし、実際に買ったとしてどんな風に使えばいいのか事前にシミュレーション出来るので非常に便利です。 あとストロボの設定値とかも全部記録できる点が大きいです。   どんなライティングにしていたか、というのは撮影できるんですが毎回ストロボの設定値までは覚えていませんし記録を忘れてしまいます。 撮影する→ストロボの設定やライティングを変えて撮影する→納得いくまで繰り返す→納得いくのが撮れたら全体を撮る(これすら忘れることも多い)、なので実際に記録しようと思ったら結構な労力です。 事前にこのソフトを使ってライティングを組んでおけば実際に撮影する時に体力を温存出来ます。 実際に撮影する時には微調整が必要ですが、記録するものが減るのは非常に助かります。   椅子とかベッドとかも配置できますし、モデルの複数人設置やポージングも変更できます。 撮影前にこんな感じで撮影したい、というイメージを伝えるのにちょうどいい写真がない時にも便利です。 カメラマン向けにライティングのイメージ図として提出するのにも使えます。 光の当たり方とかもリアルタイムで変わっていくので、設置したりパワーを変えた段階ですぐに反映されます。 なので毎回シャッター押して確認ではないので、その点は非常に楽です。 ソフトボックも種類が豊富ですし大きさも違うものが用意されているので、手持ちのものと合わせたり違うサイズと比較してみることが出来るのは大きいです。 まだソフトボックスを買う前の人であれば、サイズ決めの参考にもなります。   ライト複数設置した時に、どのライトがどの部分を照らしているかであったり1灯だけにしたらどうなるか?というのが見やすいのも良い点です。 4灯あったら3灯消して1灯だけ残す、ではなく残したい1灯だけ選んで他は一括で切れる機能があるのですごく助かります。 なにげにあちこちに配置してたりすると、このライトが何の役割をしているか?がわからなくなってくる時があります。   そして個人的に最大の良かった点がコミュニティの存在です。 他の人が作った作品が共有されており、データのダウンロードが出来ます。 これ、どういうライティングしてるんだろう?っていうのがスタジオデータ丸ごと公開されているので仕組みが勉強出来ます。   ライティングの勉強は解説動画とかを見たり本人から説明を受けるのも1つではありますが、自分で触って確認出来るのは非常に大きいです。 普通にいいな、と思えるものからどうやったらこんな感じになるのか、と驚くものもあったりします。 見ているだけでも面白いものですが、自分でそのデータを触れるのは今までにない体験です。   こういった縦構図の写真も撮れますし、モデルも髪型や髪の毛の色、服のパターンも色々と用意されていてバリエーションが豊富です。 なんとなくですが、キッチンと合わせて撮影してみると様になっているような気もします。 背景にキッチンを設置しただけでもいい感じにライティングが組めて撮影できます。     微妙な点 残念な点としては、まず日本語版がないことです。 英語かドイツ語という究極の2択です。   ソフトの各項目は英語、マニュアルは英語、チュートリアルも英語なので英語アレルギーの人は要注意です。 むしろドイツ語で頑張るというのも1つですが、個人的には直感で触れて一部翻訳出来たらいいので英語版で頑張ってます。   あとは被写界深度が弱いです。 例えばF1.2で腕を前に出して顔にピントを合わせて撮影した場合、前に出した腕は本来であればボケます。 ですがモデルを1つのオブジェクトとして認識しているのか、ぼけてくれません。   代わりに背景に設置した家具(オブジェクト)はボケているので、一応被写界深度は機能していることがわかります。 ただ実際に撮影した時に被写体がどんなポーズをしても、F1.2で顔にピント合わせて全体がくっきり写ることはないので、その点はとても残念です。 今後のアップデートで変わっていくかもしれませんが、2020年5月に導入した時にはこの状態でした。 コスプレ撮影では割とよくある構図なんですが、ポートレート撮影や海外ではあまり馴染みのない構図の可能性もあります。   ただ個人的にはその辺りも出来てたら良かったのに、とは思っています。 他の人の作品を見てもそういった撮り方をしているのがないので、もしかしたらコスプレ撮影くらいでしか使われないのかもしれません。   ポージングも指1本1本を制御する機能はありませんでした。 親指とその他、みたいな感じで大雑把に動かせますが人差し指だけ前に、とかものすごい細かいことは出来ませんでした。 ライティング関連のソフトなので、そこまで力を入れていないってのもあります。     総合評価 総合評価としては今までにない素晴らしいソフトです。 日本語化して欲しいとか被写界深度の問題とか気になる点があると言えばありますが、それは他のソフトも同じことです。 100%求めるソフトなんて自分で作るしかないので、それを考えたら今後のアップデートに期待という感じです。   自分の持っていない機材もお試しで使えると思ったら本当にお得です。 カスタマイズも出来るので、持っている機材に限りなく近いものを作って比較してみるのも1つです。 実際にgodoxのTT600もどきを作ってみて他のライトと比べてみましたが、たしかに光量が圧倒的に違いました。 これだけのことをやろうと思ったらTT600では厳しいな、というのもわかってきました。   かといって大型機材を毎回運んで撮影に挑む、というのはもっと非現実的なので落とし所を見つける大事さもあります。 マニュアルが英語なので勘違いしてるところもあったり理解しきれていない点もありますが、それでも優秀なソフトだと思います。  

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