ストロボ1灯だけで簡単にシルエット撮影ができる方法をご紹介します。
ソフトボックスも不要なので、ストロボを買ったばかりの人でもすぐに取り組めます。難しいと思っている人も結構いますが、1灯だけなのでものすごく簡単です。
目次
シルエット撮影の基本
シルエット撮影はこんな写真を意味しています。
人物は暗く顔とか服装は全く見えないシルエット上になっていますが、これはこれでかっこいい1枚でもあります。
登場シーンとかでよく使われるのを見るかと思います。演出の仕方によっては面白い撮影もできますが普通に1枚撮るだけなら非常に簡単に撮影できます。
まず必要な物を用意します。
1.カメラ
2.ストロボ1灯
3.コマンダー
この3つを用意します。
コマンダーがないとシルエット撮影はできないので必ず用意しましょう。シンクロケーブルを使う方法もありますが、安全面を考えるとコマンダーが良いです。
ストロボは1灯あればいいですが、複数あるとより派手なシルエット撮影ができるので複数使うのもありです。
シルエット撮影方法
早速ですが本題です。本当に簡単なので解説もかなり短めになります。
まずストロボ1灯を被写体の後ろに配置します。上から見た図はこんな感じになります。
この状態でストロボを光らせるだけで、被写体をシルエットにすることが出来ます。
考え方としては光があるところは明るくなる=光がないところは暗くなる、というだけです。
今回は被写体に対する光はないので、被写体は暗くなります。被写体の後ろは光があるので明るくなります。
実際、明るくなっているのはストロボの光が向いている壁だけです。
ストロボの隠し方
シルエット撮影は非常に簡単ですが、ちょっとだけコツがあります。
それはストロボの隠し方です。
せっかく綺麗にシルエットが出来ているのにストロボが写り込んでしまっては意味がありません。
ストロボはあるんですが、写り込まなければいいんです。見えないところにあればいいんです。
カメラから見て見えなければいいので、ストロボ1灯だけなら被写体の人に隠してもらいます。
最も簡単なストロボの隠し方
これはしっかりとコミュニケーションを取らないと出来ない方法ですが、ストロボを足元に置く場合は足で隠します。
もし足を少しでも広げてしまうとこのようにストロボが見えてしまい、結構目立ちます。
なので両足を離さずひっつけてもらうことで、足の部分に隠せる空間を作り出せます。
ちょっと固い印象を与えるポーズにはなりますが、一番簡単にストロボを隠せる方法です。しかも中央に置けるので光もかなり安定させやすいです。
先程の写真で足を閉じるだけなので、被写体の人への指示も非常に簡単です。
それか座ってもらうというのもあります。座ってもらえば胴体で隠せるのでストロボが大きくても簡単に隠せます。
それにポージングについても色々な表現ができるので、堅苦しい感じを避けたい場合には有効です。
座って貰う場合は横向きで足を伸ばすような姿勢でもいいので、ポージングの幅がかなり広がります。
カメラに見えない角度に配置する
もう1つはカメラに見えない角度に配置する方法です。なにかで隠す、ではなく普段の撮影と同じ感じの配置にします。
画面外にストロボを置く、通常の撮影と同じ配置です。光の方向からストロボの位置が特定できるように、ちょっと違和感のある光になります。
上から見たらこのようになっています。
この場合ですと被写体の人のポージングがどんな状態であってもストロボが入り込むことがありません。
画面外にあるのでストロボを隠すための配置やポーズを考える必要がなく、自由度が高くなりますがストロボ1灯だと違和感のある光になってしまいます。
ただし普通のポージングでは違和感を感じさせますが、そういう演出なんだと思わせるポージングや光の使い方をすれば解決できます。
カラーフィルターを使ってみたり、ポージングを考えることでよりかっこいい写真になります。
カラーフィルターを使っても被写体がシルエットになることは変わりないので、うまく活用して違和感のないようにしていきましょう。
白黒にするだけではシルエットにならない
今回ストロボを使ってシルエットを作り出していますが、普通に撮影して白黒にするだけではシルエットになりません。
ストロボ1灯を普通に被写体の人に向けて撮影し、白黒にするとこうなります。
写真自体は白黒ですが、被写体自体はシルエットになっていません。服装もしっかりとわかります。これだとただのモノクロ写真です。
背景が白のシルエット撮影では白と黒しかないので白黒にすればいいんじゃないか?と思う人もいますが現実はそう甘くはありません。
ただ単に白黒にするのではなく、光と影の関係をしっかりと把握しないとシルエット撮影はできません。
簡単そうに見えて何も考えずに撮影すると、シルエット撮影はできないのです。
ただ光の影の関係さえわかっていれば全く難しいことはなく簡単にかっこいい写真が撮れます。ストロボも1灯でいいのですぐに始められます。
更に三脚もライトスタンドも必要ありません。始めたばかりでまだ機材も揃っていない人でも出来る技です。
カメラとレンズとストロボがあれば出来るのでお勧めの撮影方法です。
被写体の人にストロボを向けているわけではないので、ストロボのパワー調整の練習にもなります。
人以外でも物撮りでも応用できるので、人物撮影の前に練習したい人は身近なものを使ってまずは練習してみましょう。