カメラ全般に関するカテゴリーです

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カメラを買ったら最初に準備するべきこと

「一眼レフ(ミラーレス一眼)を初めて買った」 という方に後々後悔してほしくないので、カメラを買ったら最初に準備するべきことをまとめてみました。   たまに「やってない」という人もいますが、それでなにもないのはある意味運がいいだけですので、基本的にはやっておいたほうがいいことです。     保管は防湿庫で行う カメラの保管方法は防湿庫が基本です。というのも、カメラをその辺に置いておくと段々と曇りやカビが発生します。 外側ではなく「レンズ部分」がカビたり曇ったりします。   曇ったら拭けばいい、と思うかもしれませんが残念ながら曇っているのは「内側」です。 これを綺麗にしたいと思ったら分解清掃が必要です。カビも同様です。   レンズの内側とかセンサー部分に関わってくるので、撮影自体にも影響してきます。カビが写るんです。 10枚撮ったら10枚全部にカビが入ってきます。   時既に遅し、とならないように曇り対策とカビ対策は必須です。 曇り対策は除湿剤、カビ対策は防カビ剤を使います。 特に普段から湿度の高い地域は要注意です。   自分自身のいる場所がどういうわけかすごい湿度が高いみたいなので、カメラを買う前から除湿剤が大量においてあります。 部屋のいたる所に置いてますが、それでも外で放置すれば曇ると思います。   防湿庫は本格的なものと簡易版があります。 これくらい本格的なものが買えたらベストです。 HAKUBA 電子防湿庫 E-ドライボックス 60リットル KED-60 どうしても買うのが面倒だ、それほどでもないだろうという場合はちゃんと蓋の出来る入れ物に除湿剤入れれば代用出来ます。   ただ個人的にはせめて簡易版は欲しいところです。 高い買い物ではないですし、カメラ以外にも何かと入れ物自体は使えます。   ナカバヤシ キャパティ ドライボックス 防湿庫 カメラ保管 8L グレー DB-8L-N   ちなみにこんな感じで4つ使っています。   もう防湿庫買えよ、って感じですが置く場所がなくて簡易版を買って気づいたらこうなってました...   カメラとレンズ、それなりに買う予定がある人は最初から大人しく防湿庫買いましょう。 簡易版とはいえ、4つ買ったらいいお値段しますし今後のことを考えてここまでするなら、ちゃんとしたのを買ったほうがいいです。   仮に防湿庫を買ったとしても、この入れ物は別の用途で使います。 除湿剤とか不要なカメラ機材関連を詰め込んだりすればいいかなと思ってます。   余談ですが1つだけグレーじゃなくて白なのはグレーが売り切れだったからです。 特別な意味はありません。   除湿剤と防カビ剤を忘れずに 防湿庫ですが、入れただけではただの箱なので除湿剤と防カビ剤を入れておきます。 運が良いのか環境が良いのか、たまに何もしなくても大丈夫な人もいますが後で後悔しないためにもやっておきましょう。   防湿庫に何個入れたら良い、とかの決まりはないですが湿度計を見ながら調整します。 それと同時に防カビ剤も入れておきます。   防カビ剤は目安となるものがないので、1防湿庫に1個入れてます。 今のところは曇りもカビもありません。   除湿剤と防カビ剤はそれぞれ以下を使っています。 HAKUBA 強力乾燥剤 キングドライ 3パック KMC-33S 【Amazon限定ブランド】HAKUBA レンズ専用防カビ剤フレンズ 2袋分パック AMZ-KMC-0402   完全に消耗品ですので予備も買っています。 防カビ剤は1個で1年となっていますが、除湿剤に関しては蓋を開ける頻度とかによって変わってきます。   目安としては最初は振るとかさかさ音がしますが、それがしなくなったら交換時期とされています。   部屋の湿度にもよるのでしょうが、除湿剤を大量に置いてる環境なので結構な湿度です。 更に開ける頻度も毎日なので交換頻度も高いです。   除湿剤は開封時はこんな状態です。わかりにくいですがパサパサです。   開封後、交換が必要だなと思った状態がこちらです。 触った感じとしてはパサパサ、カサカサではなくどっしりした感じです。 ものすごい身が詰まってる感があって、誰が触っても明らかに違いがわかる程です。   並べてみた写真がこちらです。写真だと伝わらないこの感じ... 結構パンパンに膨らむ場合もあるそうですが、まだ見たことはありません。 防カビ剤は見た目では変化がないので使用開始年月を書いて管理しています。   あとは窓の近くには置かないほうが良いです。 窓の近くに除湿剤を置いていますが、ものすごい早さで交換が必要なので窓付近に除湿剤を4個設置してる程です。 ちなみにこの除湿剤はカメラ用ではなく、普通に室内に置くタイプです。   逆に窓から離れた場所の除湿剤は未だに使えます。いつ置いたのかすら覚えてませんが... 防湿庫もその場所近くに置いてます。   防湿庫関連はこれくらいしておけば大丈夫です。   レンズの保護フィルターを買う 次はレンズですが、レンズの保護フィルターを買いましょう。 保護フィルターはスマホとかでよくある「傷防止フィルター」と同じようなものです。   フィルターによって傷保護、水滴保護とかもあったりします。 屋内撮影のみとかであれば水滴保護は不要だと思いますので、その場合は普通の傷防止保護フィルターで十分です。 ○○保護が増えれば増えるほどフィルターも高くなります。   頻繁に買い換えることもないものですが、確実に言えることは フィルターはよく使うレンズには付けておきましょう。   先日実際にやってしまったのがレンズキャップを取り付ける時にガッ!といきました。 腕が筋肉痛で指に力がうまく入らず、ゆっくりやったつもりが運悪く変な角度になって手から離れました。   基本的に保護フィルターは手持ちのレンズ全部に取り付けるようにしてるので、仮に傷がついても保護フィルター代で済みます。 ただ幸い、ガッ!と音がしておきながらも傷がついてなかったので良かったです。傷に強いアピールしてるフィルターでしたが本当に強かったです。   ちなみにレンズを落としたときとかに保護フィルター付けてたから無事だった、というのも多々あります。 ただ落とした場合はレンズ以外の部分がやられてるパターンもあります。   落とした時は別として、普段から使っている時にちょっとした傷や水滴から保護してくれるのは非常に大きいです。 というのも、傷は知らぬ間についてます。   本当にいつどうやってついたのかすら覚えがないくらい微妙な傷がつきます。 保護フィルターをしていればフィルターを買い直せばいいだけですが、レンズ本体に傷がついたら大変です。   傷も結構撮影時に影響してくるので、注意が必要です。   全部のレンズに付けるのが一番いいですが、結構お金がかかるのでフィルター経さえあれば使い回しも出来ます。 ただ頻繁に外して取り付けてをすると、その都度傷をつける可能性があるので買ったほうが安心だったりします。   フィルター経はレンズに書いてあります。 レンズの焦点距離と同じくmm表記なので間違えないようにしましょう。   目印は「φ」です。 これの後ろに書かれている数字がフィルター経です。同じ数字のを買わないとサイズが合わず取り付けできません。   写真のレンズだと46mmのフィルター経になるので、46mmの保護フィルターを買います。 同じフィルター経のレンズであれば以下がオススメです。 【Amazon限定ブランド】Kenko 46mm 撥水レンズフィルター PRO1D プロテクター NEO レンズ保護用 撥水・防汚コーティング 薄枠 日本製 816424 割と安い価格ですが、ちゃんと保護してくれます。 雨撮影もするので撥水タイプにしていますが、雨撮影をすることがないのであれば撥水タイプではない方でもいいと思います。   まとめ まとめです。   ・防湿庫にカメラとレンズを入れる ・防湿庫に除湿剤と防カビ剤を入れる(忘れたらただの防湿庫が箱) ・レンズに保護フィルターを付ける(フィルター経は要確認!)   カメラを買ったばかりの最初のうちは、とりあえずこれだけしておけば後で後悔することも減ります。 最初に何をしたらいいのかわからない、という方はとりあえずこれだけ準備しておけば大丈夫です。   たまに押入れに眠ってる、という人もいますがもし中古品を買おうと思って説明欄に「押入れに眠ってました」というのがあれば要注意です。 運が良ければなにもないですが、ちゃんとしている人は「防湿庫で保管」とレンズの写真をしっかりと掲載しています。   要冷蔵の食品を「冬だから」という理由で部屋で常温で放置してる時くらいの注意レベルです。

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ストロボとシャッタースピードの関係

ストロボを使い始めて悩むのが明るさの調整です。 明るさはF値・シャッタースピード・ISO感度全てに関わってくるものであり、ストロボ自体のパワーもあります。   今回はわかりそうでなかなか理解しにくい、ストロボとシャッタースピードの関係性について解説します。     ストロボとシャッタースピードの関係性 まずストロボとシャッタースピードの関係ですが、影響する範囲が決まっています。 シャッタースピードが関係してくるのは「背景」です。 ピントが合っていない部分の明るさに影響します。   シャッタースピードは被写体の明るさにはほぼ影響しません。 被写体の明るさはストロボでほぼ決まります。 シャッタースピードを遅くすればするほど全体が明るくなるので、その影響で多少被写体も明るくなりますが、多少シャッタースピードを変えた程度では影響しません。   言葉だけだとわかりにくいので、実際に写真を見てみましょう。 まずは普通に1/160で撮影します。   ストロボのパワーやカメラの位置はそのままで、1/40まで遅くしてみます。   被写体に対する光はほぼ変わっていませんが、背景や影の部分は変わっています。 逆に秒単位になるレベルまで来ると、被写体への影響も結構大きくなります。 試しに1/2秒似設定します(ストロボの設定はそのまま)。   見事に被写体が真っ白です。 最初は2秒とかに設定してましたが、真っ白で何も見えなかったのでちょっとだけ設定を見直しました。   ここまでシャッタースピードを変えるとさすがに影響が大きすぎて何も見えない状態になります。   ちなみに今回、影の部分も変わっているのは「ストロボが当たっていない」からです。 ストロボが当たっている部分に注目すると、シャッタースピードの変化に対して影響が無いってことがわかります。   なのでストロボの当たっていない部分、特に背景を変えたい場合はシャッタースピードで調整することになります。 F値とISO感度は被写体にも影響するので、ストロボのパワー調整も必要になってきます。     シャッタースピードで背景が変わらない場合 シャッタースピードを変えても背景が変わらない、変化が全くわからない、という場合もあります。 これも理由はすごいシンプルで、先程の通り「ストロボが当たっていない」がポイントです。   屋外であれば殆ど心配ないのですが、屋内ですとストロボの位置が近すぎて背景まで届いてる場合があります。 シャッタースピードはストロボが当たっていない背景の明るさを変えるのであって、ストロボが当たっていたら被写体と同じです。   被写体と比べて距離があるので、被写体ほどではないですがある程度の光量があれば実は変化していてもわからないレベルだったりします。 なので背景だけに注目して延々と写真を見比べたら「微妙に変わってる気がする」程度の変化しかないこともあります。   変わらない場合の対処法 背景までストロボの光が届いてシャッタースピードで変化が見られない、背景の明るさを変えられない場合どうするか? 答えは簡単です。ストロボの光が届かないところまで後ろに下げればいいのです。   背景にストロボの光が影響している、ということはパワーや照射距離を考えるより単純にもっと遠くにすればいいのです。 パワーを弱めたら被写体が暗くなりますし、他の設定を変えたら全体が変わってくるのでまた考え直しです。   ただ、ここまでしてシャッタースピードだけで背景を変化させる、というよりは他の設定も組み合わせて考えたほうが早いです。 あくまで「シャッタースピードとストロボの関係性を理解したい」という場合に使える手法です。   普段の撮影でこういった事があれば、大人しく他の設定も組み合わせたり被写体の立ち位置を変えたりして、対処しましょう。   特にスタジオとかイベントでの撮影の場合は時間が限られています。 もっと時間のある時に検証するとして、その時はこの設定にこだわらず良い写真を撮れるように意識して撮影しましょう。

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ストロボ撮影の基本 1灯ライティング編

屋外では自然光を使って撮影するのが多いですが、屋内ではストロボをバンバン使っていくことが多いです。 カメラマンとしては必須スキルであり、もはや当たり前になってきているストロボを使った撮影方法を紹介します。 今回は基本編として、ストロボ1灯ライティングです。     ストロボ1灯撮影でのポイント ストロボが1灯しかないので、角度・パワーはすごく重要です。 数があれば意図しない影を飛ばしたり、もうちょっと明るくしたい部分に補助として入れたりすることが出来ますが、今回は1灯です。 無いものは何を言っても無いので、1灯でなんとかします。   1灯ライティングの基本は被写体の斜め前から当てることです。 位置的にはこんな感じです。   1灯だけの場合は左斜め前又は右斜め前から使うのが基本です。 今回は左側に置いてみました。 右側が明るくならず影になっていますが、これが1灯しかない場合の撮影のデメリットです。   よくポートレート撮影でカメラマンが屋外でストロボを使っている事がありますが、この右側の影になっている部分に、太陽光が当たっています。 ただし太陽光だけだと今度は左側が暗くなるので、それをストロボで補います。   今回は太陽光がない屋内でストロボ1灯という条件下なので、左側においたら左側だけが明るくなります。 逆に右側においたら右側だけが明るくなって、左側が暗くなります。   この影を消すためにはストロボをもう1灯用意するか、レフ板を使うのが一般的です。 レフ板を使った方法は別記事で紹介します。   定常光は無視する 1灯だろうと複数だろうと同じですが、基本的に定常光は無いと考えて撮影します。 色々なところでストロボ+定常光を見ますが、基本的にはストロボと定常光は相性が悪く喧嘩しやすいので基本無視です。   なので1灯だけの場合だとストロボが当たらない部分は真っ暗です。 明るい室内なのにストロボが光らなければ真っ暗、という状況になります。 ~写真~ 真っ暗ですが失敗ではなく、これでいいんです。   何度か定常光とストロボが仲良くならないかと頑張ってたんですが、どうあがいても喧嘩しました。 ものすごいシャッタースピードを遅くしたり、ストロボを遠くにおいたりパワーを弱くすれば出来ないことはないですが、そこまでして定常光入れるか?って話になってきます。   屋外の場合は自然光をメインに使いますが、日中+ストロボを使った日中シンクロという方法もあります。 この場合は自然光を使いますが、難易度が凄く上がるのと今回は屋内での使用ですので自然光は除外しています。     一番楽な場所、カメラの上にストロボ ストロボをカメラから離して使う場合はラジオスレーブと呼ばれる通信機が必要です。わかりやすく言えばリモコンです。   ですがストロボ1灯のみ、ラジオスレーブもない、という状況であればカメラの上に取り付けが可能です。 クリップオンストロボと呼ばれており、カメラの上に取り付けてカメラ側で設定したりストロボ本体で設定したりします。   イベントとかでひたすら動き回っている場合や、スタンドを立てる場所すらない場合には有効です。 しっかりとした撮影、というよりも気楽な撮影で明るさが足りない場合には使えます。   ただしカメラの上だとそこから動かせないのと、カメラが一気に重くなるので手ブレする可能性が高くなります。 小さいストロボならあまり影響はないでしょうが、それなりの大きさのストロボを乗せて撮影となると、結構しんどいです。   あとファインダーを覗くときにおでこが当たって物理的に邪魔です。   ちなみにクリップオンストロボにすると、こんな感じになります。 これ、マネキンだからホラー感あるように感じますが実際の人でやったらもっとホラーです。 全体的なバランスで考えると、クリップオンストロボの方がいいように見えますがおでこ辺りだけがちょっと明るいのです。   上から下にかけてだんだん暗くなっていくので、パワーを上げれば上げるほどバランスが崩れていきます。 上は明るく下は暗い、というのは後から加工するのは結構苦労します。   クリップオンストロボはあまりおすすめされていない理由はこれです。 1灯しかない場合でも、カメラから外して使うことが綺麗に撮るためのコツです。     ストロボとラジオスレーブの価格とおすすめセット 最後に初心者の方におすすめのストロボとラジオスレーブのセットのご紹介です。 最初のうちは何を買えばいいのか、というところからスタートです。 そういった状態であればこのセットを買っておけば大丈夫です。   面白いことにイベントに行くと出会う人はだいたいこのセットです。 それくらい浸透していてコスパが良いということで、選ばれています。   ストロボ:Godox TT600 TT600はこちら   ラジオスレーブ:Godox Xpro Xproはこちら ※Xproは使っているカメラのメーカーによって分かれているので、ご自身のお持ちのカメラをよくご確認下さい。   いわゆる中華製ですが、性能と価格の安さから「コスパ最強」とよく言われています。 純正品の場合はストロボ1灯買うだけでも、上記2点を買うのと同じくらいの価格かそれ以上です。   ちなみにストロボは買い替えたり増やしたりすることがありますが、Godox製であればXproで使える物が多いです。 なので、ストロボが増えても買い替えてもXproはそのままというメリットもあります。   おすすめの電池もご紹介します。   電池:eneloop pro BK-3HCD eneloop pro BK-3HCDはこちら   充電式なので専用の充電器が必要です。   充電器:BQ-CC73AM-K BQ-CC73AM-Kはこちら   TT600にこの電池をフルで使ってます。 電池なのでTT600以外に使えます。TT600用ではないので複数買っておくのも1つです。   これでストロボ1灯ライティングは以上となります。 影の部分の消し方は別記事でご紹介します。

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Luminar 4のライトを使いこなそう【徹底解説】

RAW現像ソフト、Luminar 4の「ライト」の項目の解説です。 専門的な部分は他ソフトでも同じ場合が多いので、応用できるかと思います。   Luminar 4ではホワイトバランスの設定は「ライト」という項目にあります。 編集画面右側の太陽っぽいアイコンをクリックすると出てきます。   サンプル写真・設定について 今回使うサンプル写真はこちらです。 そしてライトの項目の設定値です。RAWデータ読み込んで何もしてないデフォルトの数字です。 今回はこの写真のこの設定を変えていくとそれぞれどうなるのか?を見ながら解説します。   ライトの各設定 色温度 色温度ですが、カメラの設定で言えばこの部分がホワイトバランスです。 ケルビン値とか色温度とか言い方はありますが、カメラ側で言えばWBと書いてある事が多いです。 左側にすればオレンジ色になっていき、右側にすれば青色になります。   今回は解説なので、普段なら絶対にすることはないですがそれぞれの限界値で見てみましょう。   まずは色温度最大値、25000にしてみましょう。 正直、25000とか使うことはないです。 結果はこちらです。 比較してみましょう。 バーを動かすと比較出来ます。左が加工前、右が加工後です。   圧倒的なオレンジになりました。フィルム写真とまではいきませんが、結構古い感じの写真のイメージがあります。 かなり昔に印刷して古ぼけて色味が変わってきた写真がこんな感じになることもあるので、そういったのを作りたいときには使えるかもしれません。   逆を試してみましょう。 色温度、2000です。   結果はこちらです。 見事なブルーです。 こちらも比較してみましょう。   ものすごい寒い場所とかを表現するときに使えそうですが、逆に青すぎて使い所が難しいです。   どちらにせよ、ものすごい極端な設定変更をしているので実際の現像で使われることはないですが、一度やってみると良い勉強になります。   色合い 色合いは今回使う写真では24からスタートしています。 左が緑、右が紫っぽい色になっており、色合いを変えることが出来ます。 実際にこの設定のまま動かしてみると、写真が緑になったり紫になったりします。 普通に動かすとこれで終わりですが、色合いの使い方は色温度との組み合わせにあります。 試しに色温度を3885にしてみます。   色合い100の場合 色合い-100の場合 色合い-100はあまり変化がないように感じますが、色合い100は明らかに変わりました。 色合いの設定を変える時は、単体で変えるのではなく色温度と組み合わせて変えるのがベストです。   色温度だけでは調整が難しい場合に、色合いで補助する的な感じの使い方になりそうです。   露出 露出は結構わかりやすく、明るくしたり暗くしたりするための設定です。 デフォルトは0です。 露出は数字を高くすれば明るくなり、暗くすれば暗くなるだけなので割愛します。 数字を最大値と最低値で変えてみましたが、真っ白になるか真っ暗になるかの2択でした。載せれるものじゃないです...   スマートコントラスト Luminar 4の売りの1つにもなっている設定です。 ハイライトを明るく、影は暗くするのを同時にしてくれます。 ものすごい簡単にざっくり説明すると、ふんわり系ときっちり系です。   実際にやってみましょう。 デフォルトは0です。   数値を下げればふんわり系、上げればきっちり系になります。 まずは-100まで下げてみます。 靄がかかったような、ふんわりとした感じになります。 全体的に薄くなるので、淡い感じを出したいときにぴったりです。   逆に100にしてみます。 重みのあるような、きっちりとした感じになります。 きっちりというかビシッとした感じ、といったほうがいいかもしれませんね。 細かい部分までしっかりと表現したい場合に使います。   ハイライト ハイライトは明るい部分の設定を変更します。 デフォルトは0です。 ハイライトを100にしてみましたが、全くと言っていいほど変化がなかったので-100のみ載せています。 ハイライト-100の結果です。 全体的にちょっと暗くなった、という印象です。 ハイライト100でも変化がないということは、既に全体的に明るい写真だったということがわかります。 なので逆にした場合は全体的に明るさが落とされることになります。   明るい部分と暗い部分がある写真の場合には非常にわかりやすいかと思います。 今回はサンプルとして選んだ写真がまさかの結果でした...     シャドー 最後の設定、シャドーです。 ハイライトの反対なので暗い部分の設定です。 デフォルトは0です。   まずはシャドー100を見てみましょう。 ちょっとだけ明るくなった気がします。 ハイライトを触って全体的に明るさが変わることがわかっていたので、予想通り全体的に明るくなりました。   逆に-100にしてみましょう。 かなり暗くなりました。 結構スマートコントラクトと似ているように見えますが違うのです。   左がスマートコントラクト、右がシャドーです。   シャドーのほうがより暗く、ダークな雰囲気が漂っているような印象です。 最大値・最小値という極端な設定なのでこうなっていますが、うまく組み合わせれば非常に良い絵になるでしょう。   白レベル・黒レベル 実はまだあるんです。詳細設定を押すと隠れていた項目が出てきます。 それが白レベルと黒レベルです。   白レベルは明るい部分、黒レベルは暗い部分を設定します。 なので白レベルで明るいところをより明るくしたりすることが出来ます。 逆に黒レベルを上げて、暗い部分を明るくして全体を調整することも出来ます。   デフォルトはどちらも0です。   白レベルは-100ではほぼ変化がなかったので割愛します。 白レベルを100にしてみた結果がこちらです。 明るい部分をより明るく、なので全体的に明るくなっています。 しかし左上とかを見ると暗い部分があり、そこはほぼ変わらずそのままです。   そして今度は黒レベルです。 まずは黒レベル100にしてみました。 暗い部分を明るく、なので左上部分を中心に明るくなりました。 全体的に元から明るい写真なので、黒レベルを上げても大きい変化はありませんでした。   逆に黒レベルを-100にしました。 全体的に暗くなって、左上部分はもう真っ黒です。 ここまでくるとホラーです。 ホラー系の暗い系の画像が欲しい場合にはこういった加工が有効かもしれません。   最後にトーンカーブがありますが、トーンカーブはヒストグラムも関わってくるので説明すると結構長くなります。 なので別記事で紹介しようかと思っています。   ちなみに白・赤・青・緑がありますがそれぞれ極端な設定にすると、ものすごく目に悪い色になってしまったので掲載はしません。 自分で設定してみて目が痛いレベルでした。   普通に加工してみた 最後に今回紹介した内容のみで全力で加工してみました。 結構良い感じになったと思います。 ちょっと滝に色が付いてるのが個人的なポイントです。青とか赤紫っぽい色合いを入れて寒さと紅葉の暖かさを表現してみました。   ライトの設定だけでもここまで綺麗に出来ます。 ちょっと現実離れしている感じもありますが、写真の加工に関しては正解はないのでこれはこれで良いと思っています。   今回はLuminar 4のライトの設定に特化した解説でしたが他の項目も随時更新します。

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普通の風景写真を幻想的にする方法【期間限定 RAWデータ付】

近所の公園を普通に撮影して、レタッチで幻想的にする方法です。 実際、家の近所の公園で誰もいないタイミングを狙って風景を撮影してみました。   正直、風景撮影向いてねぇ...って思えるくらい「普通」な写真です。 それがこちらです。 THE 普通という感じの写真です。   元々コスプレイヤーさんメインの撮影しかしてないので人がいない撮影自体が弱かったりします。 ですがレタッチすればこんな感じになります。   比較してみましょう。 スライドバーを動かしてレタッチ前とレタッチ後を見比べることが出来ます。   使っているソフトによって設定方法は違いますが、名称が違うだけであって同じような機能はあるかと思います。   使用ソフト:Luminar 4     最強の設定、神秘的 何それ、と思われるかもしれませんが本当に「神秘的」という項目が存在します。 名前を変更しているとかではなく、本当にこういう名前の設定です。 量は100、シャドーは54にしていますがお好みで設定して下さい。   とりあえず神秘的だけ設定してみます。 元画像と比較してみましょう。   既にこれだけ変わってきます。 大まかなイメージはこの設定だけで出来るほどの凄さです。   シャドーを低くすれば暗くなり、高くすれば明るくなります。 あとはそれをどの程度反映させるか、というのが量です。     太陽光を生み出す とんでもないこと言ってるように聞こえますが、太陽光を作り出します。 これも「太陽光」という名前のフィルターがあるので、こちらを使います。 太陽の位置だったり強さだったりを結構細かく設定できます。 現実的、というよりも幻想的・非現実的な世界観を作り出すのに便利です。   この中で一番使うのが「ランダム化」です。 ランダム化でいい感じのが出てきたら微調整する、というやり方が一番楽で良いものが作り出せました。 なのでこれと同じ設定にしても、同じものが出来るとは限りません。 大事なのは運と粘りです。   先程の神秘的と太陽光を組み合わせるとこうなります。 スライドさせてご覧下さい。   ほぼ完成していますね。これで完成、といってもいいのですがもうちょっとだけ手を加えています。     最後の仕上げ、ランドスケープ・エンハンサー 名前がすごいですが風景関連のレタッチで使える設定です。   霧軽減はその名の通りです。今回の場合は霧を軽減してちょっとだけ色味を濃くしています。 ゴールデンアワーはだんだん夕方っぽい感じになっていく設定です。夕焼けとかをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。 緑樹の増強は葉っぱの部分です。強くすれば濃くなりますが濃すぎると存在感が凄い出てくるので加減が大事です。 個人的に赤・緑・青は強すぎると好きな色味ではなくなってくるので、程よい感じに仕上げています。   これで完成です。 左側が無加工、右側が完成品です。スライドしてご覧下さい。   風景撮影の才能ないな、と思っている方もレタッチ次第でここまで変わります。 今回は何のテーマもなく「とりあえず風景、撮ってみるか」だったので何も考えていませんでしたが、仕上がりには自分では満足しました。   設定項目は少ないので、修正するとしても結構簡単です。 この設定だけあればいい、と気付くのに相当な時間費やしてますが...  

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カメラ関連

コスプレ撮影でのレンズの選び方

コスプレ撮影で使うレンズと選び方についてです。 これからコスプレ撮影をしようと思っている人、現在コスプレイヤーでカメラ・レンズを買おうと思っている人の参考になればと思います。 ある程度レンズが揃っている人向けではなく、これからレンズを揃えていこうかな、という人向けです。   自分のカメラで使えるレンズを確認する まず最初に確認必須なのが自分のカメラで使えるレンズのマウントです。 マウントは簡単に言えば「型」です。 差込口と合うかどうかをしっかりと見ておく必要があります。   カメラに限らず差込口が違うから使えない、というのはよく聞きます。 お店でも買う前に確認を!と大きく書いてあるほどよくある間違いです。   幸い、レンズの場合はアダプターを使えば何とかなるパターンもありますがオートフォーカスが使えなくなったりすることがあるので、出来ればそのまま取り付けたいです。   レンズのマウントはカメラの機種によって違ったり、メーカーによって違ったりします。 最近のは同じメーカーであれば使い回せるのが多いですが、たまに違ったりするのでしっかり確認しておきましょう。   ちなみによく使っているPanasonic Lumix G9は「マイクロ・フォーサーズ」というマウントなので、マイクロフォーサーズのレンズ、で探しています。 まずはこれが必須条件です。   F値が低いレンズを探す コスプレイヤーの人の写真で多いのが背景を大きくぼかした写真です。 被写体はくっきりとしているのに背景はすごい綺麗にボケている写真、非常に多いです。 あんな感じの写真を撮るためにはF値の低いレンズが必要です。   F値は絞りとも呼ばれており、商品名の表記としてはF2とかF1.8とかF+数字で表現されることが多いです。 低ければ低いほどよくボケますが、値段もそれに比例して高くなっていくので程よいところで決めましょう。   手持ちではF1.2のレンズが一番低いですがF0.95とかも存在します。 一般的にはF2~F2.8あたりが最低値なレンズも多く、F1を切るレンズはF値が低すぎて逆に扱いづらいです。   F2~F2.8が最低値のレンズが多い理由はズームレンズの最低値がそのくらいだからです。 ズームレンズはその名の通り、ズームできるので非常に便利で使い勝手が良いです。   F2を切るようになると単焦点レンズばかりになるので、ズームできず自分が動くしかないので慣れが必要です。   オートフォーカスありを選ぶ 今の時代、オートフォーカスがないレンズがあるのかと思われるかもしれませんが普通にあります。 その代わり、オートフォーカスがない上に海外メーカーの非純正品ということで、結構安く手に入るのです。   オートフォーカスがない状態でも撮影できますが、ピントを自分で調整するのでかなりの慣れが必要です。 オートフォーカス有りだとシャッター半押しでピントが自動で合うので非常に楽です。   もちろんオートフォーカスを切って手動でピントを合わせることも出来るので、有りのほうが断然良いです。 オートフォーカス機能が付いてるのは大体純正品なので、値段も数万円~数十万円レベルが当たり前です。   フルサイズの一眼レフだとレンズ単体で10万円超えるなんてのは日常です。7万円で安い、と言えるくらいです。 オートフォーカスなし、非純正品だと同等クラスでも半値くらいで買えたりします。 安い代わりに何かを削っているので、そこは覚悟しておきましょう。     手ブレ補正の有無を確認する カメラ本体に手ブレ補正が付いてるパターンもありますが、レンズにも付いてることがあります。 エントリーモデルと呼ばれる小型タイプであれば、カメラも軽いので手ブレしにくいですが中級クラスからになると結構重くなってきます。   重くなればなるほど三脚が欲しいところですが、機動力が落ちるので出来れば自分の足で踏ん張りたいところです。 そうなると手ブレ補正があるとかなり楽になります。 被写体は動いていないのに自分が震えてるせいでブレる、というのは避けられます。   手ブレ補正の有無は商品説明に書いてあるのでしっかりと確認しておきましょう。 一番わかり易いのはレンズに手ブレ補正のスイッチが付いてるパターンです。側面にON/OFFスイッチが付いています。   切ることは殆どないと思うのでONのままで撮影しています。あえてずらしたい場合は切りますがかなりのレアパターンです。     焦点距離を決めておく 焦点距離はレンズの○○mmと書いてある部分のことです。 50mmとか85mmとか135mmとかmmで記載されていますがこれが非常に重要です。   40-150mmのように2つの数字と-がある場合はズームレンズで、40mm~150mmまでいけますよ、という意味です。 なので40mmでも50mmでも100mmでも120mmでも自由に変えられます。 カメラ本体とレンズが一緒になってる商品はだいたいズームレンズが付いてます。   非常に便利なので「これ1本でいいんじゃね?」という人もいますがF値が高いです。セット品の場合はF値は高い上にズームすれば自動的にF値も上がる仕様なので、暗くなります。   ただ焦点距離の違いを知るためには非常に良いレンズなので、最初のうちは練習用として使うのにオススメです。 焦点距離が変わるどれだけ違いが出るのか、は次の写真をご覧下さい。 ~写真~   一番人気のある定番な焦点距離は50mm、85mm、135mmです。 ポートレート撮影でよく使われる焦点距離で、特に50mmと85mmはメインです。 135mmは遠くなるので遠距離から撮る場合や背景をもっとぼかしたい時に使います。   全身写したいのであれば50mmがどの場面でも使いやすいです。 85mm以上になってくると屋内だと結構厳しいので屋外向きです。屋内で広い場所であれば大丈夫ですが、狭い場所であればもっと広角なレンズを選ぶことをオススメします。 ただ85mmでしか撮れない絵もあるので、50mmと85mmが各1本あればそれなりに撮影出来ます。   万が一が怖いなら新品+保証付きで買う 万が一、ということを考えているのであれば保証付きで買うのをオススメします。 中古のほうが安いといえば安いんですが、ものによっては1万円も差がない場合があります。 その場合は新品買って3年保証とか5年保証をつけたほうが良いです。   保証はあくまで何かあったときのためのものであり、普段は使うことがないですがその万が一が起きた時や、精神的な安心を買うという意味では非常に有効です。 特にレンズは安いものではないので、壊れたから買い替えればいいという単純なものでもありません。 だからこそ保証は重要です。   ただし保証が付けられるのは新品限定な場合が多いので、中古との価格差とかを見て判断します。 個人的には中古との価格差が1~2万円程度かつ使用頻度が高いと判断できるレンズに関しては、新品を買って保証をつけます。 たまにしか使わないレンズで中古との価格差も結構ある場合は迷わず中古で探します。   予算度外視で探す(買うかどうかは別問題) ここまで決まったら検索していくわけですが、金額は見ません。 まずは自分の理想の条件を満たすレンズが「存在するのかしないのか」を調べます。 存在しないのであれば条件を変える必要が出てきますし、あるならそれを買うために予算を組むか、何かを妥協するかを決めます。   もしかしたら予算をちょっとだけオーバーしている程度かもしれませんし、予算の2倍かもしれません。 まずは存在を知らなければ何もわからないので、とりあえず調べます。   例えば極端な例ですが800mmでF0.95のオートフォーカス機能ありのレンズ、で探すとまず出てきません。 800mmかF0.95のどちらかを取ればあるでしょうが、両方を満たすレンズは今のところはないのです(需要すらないでしょうが)。   自分用の完全フルオーダーメイドでレンズを作ってもらえるなら話は別ですが、普通に探して見つかる範囲で考えれば無いのです。 無いとわかったら何かを諦めて現実を見るようにします。そのためにも、まずは予算は決めずに「とりあえず探す」です。     これらの条件を組み合わせて探す 最後のステップはこれらの条件を組み合わせて、ぴったりなレンズを探すことです。 最初は予算で絞らずに幅広く調べたほうが良いです。 いきなり予算外だから、といって除外すると欲しいものが見つからなくなります。   とりあえず予算外であっても、自分の求める条件を決めてレンズを探します。 例として、自分自身が最初にレンズを探したときの条件です。   ・マイクロフォーサーズのレンズ(手持ちのカメラがマイクロフォーサーズ) ・オートフォーカス機能あり ・F2以下(F1.0~F1.2が理想) ・50mm又は85mmのレンズ(マイクロフォーサーズの場合は半分の値、25mm又は42.5mmで探します) ・単焦点レンズ(単焦点のほうが綺麗に撮れるという情報を信じて)   この条件で探した結果、メインレンズとして使っているLEICA DG NOCTICRON 42.5mm/F1.2にたどり着きました。 もちろん予算度外視で探しました。 まずは自分の条件を完全に満たすレンズが存在するかどうかを探す事が重要です。   ちなみにこのレンズ、最初の1本目として買いました。 初めて買うレンズがこれという非常に勇気のいる決断でしたが、おかげで撮影の楽しさを知ってここまでこれました。   その時は妥協点が金額だけだったので、頑張って買いました。金額だけの問題なら買おう、というのはレンズに限らず決めています。     まとめ 最後にまとめです。 1.持ってるカメラに取り付けられるレンズのマウントを確認する 2.F値の低いレンズを探す 3.オートフォーカス機能があるものを探す 4.手ブレ補正があるものを探す 5.焦点距離を決める 6.保証が付けられるかを確認する 7.予算度外視で「とりあえず」探す   特に7.は重要です。とりあえず、でいいんです。とりあえず探してみましょう。 意外なレンズが見つかるかもしれません。

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カメラのF値の決め方

カメラの基本設定の1つ、F値(絞り)の決め方に迷う方は多いです。 F値は室内なのか、屋外なのか、昼か夜か、どんな撮影をしたいか、といった様々な条件をもとに決めます。   そのため、一概に「とりあえず一番低い値にすればいい」というわけにはいきません。   F値が変わると同じ撮影環境でもどこまで変わるのか?を見ていきましょう。     F値で変わるもの、変わらないもの F値は絞り、とも呼ばれておりよく「開放する」「絞る」といった単語が出てきますが、これはF値のことを意味しています。 絞り羽根があり、F値を高くすれば羽根が出てきてF値を低くすれば羽根が引っ込みます。 手持ちのレンズでF値を絞りながら見るとよくわかります。   では絞った場合と開放した場合の違いですが、一番大きく変わるのは「ボケ具合」です。   プロの写真でよくある「人はくっきり、背景はボケている写真」を撮るためにはF値が関係しています。 もっと極端な話をすれば、ボケるボケないの話に関わってくるのはF値だけです。 シャッタースピードやISOやホワイトバランスなど色々とありますが、背景のボケ具合には関係ありません。   F値が低ければ低いほどよくボケます。背景をとにかくぼかしたい、という場合はF値の低いレンズが必要です。 個人的にはF1.8あたりからよくボケると考えています。 逆にぼかしたくない、背景もしっかりと撮りたい場合はF値を高くする必要があります。   そしてF値はボケ具合の他にも明るさにも関係しています。 F値が低い=開放(明るい・ボケる) F値が高い=絞る(暗い・ボケない) と覚えましょう。   説明だけだとわかりにくいので、実際に見てみましょう。 同じ環境でF値が低い場合(よくボケる)とF値が高い場合(ボケない)写真です。   F2.8で撮影 F9で撮影(明るさ調整済み) 被写体はどちらにせよはっきりと写っていますが、背景の映り具合が違います。 F値を変えることで明るさも変わるので、他の設定も合わせて変えています。 ちなみにF9の場合は暗すぎてほぼ見えないので、ライトを当てて撮影しました。   これでF値がボケ具合と明るさに関係している、というのがわかるかと思います。   F値は後から修正ができない F値を重要視している理由が後から修正が効かないことにあります。 よく撮影とかでちょっと失敗したな、と思ったことがあっても大体の人は「後で加工すればいい」と言います。 実際、加工でどうにかなることが多いですがF値関連のボケ具合は非常に難しいです。   たまに一眼レフやミラーレスではないカメラで撮影して、あとから周りをぼかしている写真があります。 加工してぼかしているのですが、本来ならボケているはずがボケてない部分があったりします。 例えば被写体の周りだけちょっとボケてない部分があったりしますが、ドット単位の作業を手作業でするのは至難の業です。   逆にぼかしすぎてしまった写真を後からボケをなくす、というのも出来ません。 F値を高くしすぎてボケなかったから後からぼかしたい、というのはある程度雑になってもいい、というのであれば頑張れば可能です。 ですがその粗さがどうしても目立ってしまうので、撮影時に設定を間違えないことが重要です。   撮影して設定が間違っていた、と気付いたら設定を修正して再度撮影するのがオススメです。 実際に撮影してみないとわからない場合も多々あるので、時間に余裕があればテスト撮影を事前にしておくのも1つです。 人や風景の場合は多少余裕がありますが、動物撮影の場合は待ってくれないので事前のテストは必須です。     F値をどうやって決めるか 次はF値をどうやって決めるか、です。 その前にF値を設定する前に決めるべきことがあります。   それはどんな写真を撮りたいか?です。   屋外であれば背景をぼかしたほうが良いパターンが多いですが、あえてぼかさない撮影をすることもあります。 ぼかすならF値は低め、ぼかさないならF値は高めにする必要があります。 どんな撮影をしたいのか、それによってF値を低くするか高くするか、それが決まります。   もし背景をぼかしたい場合は、最初は一番F値の低い状態、開放でスタートします。 自分の求めている写真に近いものが撮れればF値はそのまま、ちょっと違うならF値や他の設定を変更して調整します。 F値に限定して考えるならば、ボケ具合が求めているものかどうか、で判断します。   かといって1段階ずつ絞ってテスト撮影すると時間がかかるので、開放→一気に絞る、のがオススメです。 F2が開放でもっと全体を写したい場合はF9あたりまで一気に絞ります。 F9で撮影してみて、納得のいくものが撮れるか判断して更に絞るか開放するかを決めます。   F値はある程度絞れば背景のボケは完全に無くなります。 それでもF値に余裕がある場合は明るさ調整用として使います。   ちなみに普段の撮影では基本的に開放で撮っています。 自分の撮影スタイルが開放メインのぼかしたいなので、基本的には開放しています。 ただ真夏の屋外とかだとF値以外の設定を変えても明るすぎて限界があるので、ちょっとずつ絞って調整しています。   ちなみに真夏の昼間で天気の良い場合でも開放で白飛びさせずに撮る方法はありますが、機材が必要になるので別の機会にご紹介します。 まとめ F値の決め方のポイントとしては「背景をぼかすかぼかさないか」で決まります。 明るさも変わりますが、明るさは他の設定で変更できるのでそちらで調整することが多いです。 なので基本的にはボケ具合で決めることになります。   ・背景をぼかしたい=F値は低くする(開放する) ・背景をぼかしたくない=F値は高くする(絞る)   まとめると非常にシンプルになりますが、とても重要です。

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