カメラマンにとってカメラとレンズはとても重要ですが、更に大事なのがパソコンです。
パソコンは大きく分けるとWindowsかMacかの2択になりますが、カメラマンの場合はだいたいMacを持っている人が多いです。
ですがパソコンの選び方の基本的な部分は同じです。
目次
カメラマンにとって必要なPCの重要な部分
まずカメラマンにとってどんなWindowsのPCが必要か?についてですが絶対に必要なのはCPUとメモリとハードディスクです。
CPUは人間で言うと脳と言われており、ハイスペックであればあるほど同時処理が可能です。
メモリは一時的に記憶するものです。メモに書き出す前の頭の中にある状態みたいな感じです。
それを書き出す先(メモ)がハードディスク、みたいな感じです。
PCのお勉強ではないので超ざっくりですが、この3つが重要です。
特にハードディスクは容量不足でファイルが保存できない事が多々あるようなので、よく知っているかと思います。
足りなくなったら後から買い足したりするのも簡単ですし、取り付けも簡単なので3つの中では一番重視しなくてもいい項目です。
大事なのがCPUとメモリです。
特にRAW現像するならCPUが重要です。
メモリは16GBあればいいと言われており、多くても32GBくらいです。
余談ですがメモリが多ければ多いほどいい、というわけではなく実際増やしても早くならず逆に遅くなったことがあります。
仕事で検証のために32GB、64GB、96GBとメモリを増やして動作確認しましたが96GB、実は一番遅かったです。
相性の問題とかもあるんでしょうが、一番遅かったです。
RAW現像する程度であれば16GBあれば事足ります。
それ以外の用途での使用や今後の進化を見越して32GBにするのもいいですが、体感できるレベルになるまではまだまだ時間がかかります。
その予算を違うところに回したほうが今は賢明かと思います。
メモリの話はこのくらいで、CPUは最新であればあるほど良い、つまりそれだけ値段も高くなるということです。
PC部品のメイン部分であり、一番お金がかかっているのがCPUです。
しかもレンズみたいに新品途中この価格差が微妙です。
新品を買うか、中古を買うか、その微妙なラインの価格差なので結構悩みます。
グラフィックボードはあまり関係ない
綺麗な鮮明な画像を表示するためにはグラフィックボードが必要、だからRAW現像にも必要、と考える人もいますがRAW現像にグラフィックボードの性能はあまり関係ありません。
最低限、それなりのスペックがないと綺麗に映し出せないので最低ラインはありますが、高性能グラフィックボードを搭載しているからといってRAW現像が早くなったりすることはありません。
実際に自作PCにグラフィックボードを載せ替えてみましたが、RAW現像に関してはあまり影響はありませんでした。
ただ、それ以外の普段使っている分に関しては性能が上がっているのは間違いないので何かしら使う予定があるなら高性能なものを入れてもいいと思います。
RAW現像において重要なのはCPUとメモリです。
現像する時に何が動いているか?を見るとこの2つが頑張っているのがわかります。実際、RAW現像ソフトの要求スペックを見るとグラフィックボードに関しては詳細が書かれていません。
ゲームとかだと書いてますし結構重要視しますがRAW現像ソフトではあまり重要視されていないことがわかります。
性能が低すぎるのはNGですが、かといってゲーミングPCレベルの高性能なグラフィックボードは要求されていません。
高性能ゲーミングPCを選べば確実にオーバースペックになるので余裕で動きますが、逆にそのレベルのPCを買って何をするんだろう、と個人的には思います。
デスクトップPCか、ノートPCか
結論を先に書くと両方買いです。
ノートPCは持ち運び出来ますが、値段も割に低スペックかつすぐに熱を持つので長時間の作業が結構辛いです。
数年単位で買い換えるだけの予算があるならいいですが、予算が限られているならノートPCはあくまで「外でちょっと使う物」と割り切るのがいいです。
メイン作業はデスクトップPCと大きなモニターを買ってするのがベストです。
モニターの大きさ=出来ることの幅の広さです。
13インチくらいの画面サイズで細かい肌加工・修正作業は結構しんどいですし、何より画面が小さすぎて効率が良くないです。
50インチ以上のモニター、とかは言いませんが27インチ以上あるのが望ましいです。
そしてデスクトップの場合は外付けハードディスクもどんどん追加できますし内蔵ハードディスクを取り付けるのも簡単です。
自作PCの人の場合は何かあったら一部の部品だけ調達して交換すればいいので、いざという時に低予算で住みます。
ノートPCを使用する場合は外出先でテザー撮影とか簡単なRAW現像をする時に使います。
ノートPCでバリバリ仕事する、ではなく特定の業務に特化した使い方をするために用意します。
テザー撮影をするためにデスクトップPCを持ち込む人はいませんし、モニターも必要になってきたり電源もそれだけの数が必要になってきたりと凄い大掛かりになります。
更に撮影に使用するライトで電源が必要であれば、電源タップとかも必要になってきたりして現実的ではありません。
デスクトップPCは自宅・事務所でのメイン作業、ノートPCは出先でのテザー撮影とちょっとしたRAWファイル触る程度、の棲み分けが大事です。
何でもかんでもノートPCでやろうとすると、容量不足で外付けハードディスクが増えたりモニターが小さいといって外付けモニターを付けたり、マウスとキーボードも外付けになってノートPCの持ち運びの利便性はどこにいったのか?の状態になった人をたくさん見てきました。特に会社でノートPCを導入した場合に、最終的にこうなっているのが多かったです。
ノートPCですることを限定すればある程度スペックを落としても大丈夫なので、その予算をデスクトップPCに回したほうがいいです。
PCのメーカーはどこでもいい
メーカーについては国内メーカー、海外メーカーがありますがそれぞれのメリット・デメリットを挙げてみました。
国内メーカーのメリット
・日本のメーカーである(ブランド的なもの)
・サポートがしっかりしている事が多い
・家電量販店で買える+販売されている種類が多い
・修理が早い
海外メーカーのメリット
・国内メーカーと比べて高スペックなのに低価格なものが多い(レンズで言えばサードパーティ製)
・国内メーカー品との差がない
・物によっては分解しやすいのでメモリ増設も簡単
・海外メーカーといっても日本語でのサポートもある
国内メーカーのデメリット
・スペックの割に高い
海外メーカーのデメリット
・壊れたら修理が海外になることが多く、ものすごい時間がかかる
安価で高スペックがいいなら海外メーカー、何かあった時に備えて安心を買うのであれば国内メーカーがいいです。
この辺もカメラのバッテリーとかを純正品で揃えるか非純正品も入れるか、の話に近いです。
といっても海外メーカー品でも最近のは不良品に当たったり、変な使い方をしない限りはそんな簡単には壊れないです。
WindowsかMacか
これも結構大事ですが、ある程度の知識を持っている人であればWindows兼Macにしていたりします。
つまり、それぞれの良いところと悪いところを知っていて、用途によって使い分けているということです。
なのでどっちがいいかを決めるのはものすごい難題です。
Macを使っている人でよくあるのがとあるソフトを使おうとしたらMac非対応となっていることです。
Windowsなら使えますがMac非対応、未だに見かけます。
今時珍しいといえば珍しいですが、たまにそういうのがあるのでMacがいいとは言えないところもあります。
代用出来るソフトが有ればそれでいいんですが、そういうのに限って代用品が見つからない事が多いです。
色のことを考えたらMacのほうが安定していますが、写真以外の色々な用途で使うことを考えたらWindowsのほうが良かったりします。
デザイン専門とかであればMac一択だと思いますが、そうじゃないならお金はかかりますがWindowsとMac併用で使い分けです。
メリットだけ見るのではなくデメリットも見て自分にとって必要かどうか、も考えて導入しましょう。
自作PCは避けるべき
自作PCが一番低予算かつ何かあった時にも即対応できる点では、トラブル対応は間違いなく最速です。
自分で作っているので当たり前の話ですが、なにかトラブルがあっても自分で選んだ部品で自分で作ったのですから大体の目星は付きます。
ただし一番の痛手は自分で解決できないと誰のサポートも受けられないことです。
メーカー保証なし、部品もバラバラかつ全てが自己責任の世界ですから壊れて直せないのならそこで終了です。
その代わり、部品を自分で好きなように調達出来るのでRAW現像に特化したPCとか写真編集に特化したPCとかどちらも対応できるPCとか、色々と組めます。
仮にPCのスペックが足りなくなってきたら必要な部品を買い換えればいいので、PC買い替えより早く低予算で最高スペックにすることも出来ます。
このスピード感は自作PCならでは、ではありますがPCを組み立てたり分解したりメンテナンス出来るスキルと知識と道具が必要なので、避けたほうが無難です。
といいながらも自分のPCは自作PCだったりします。カメラを持ち始める前に作ったもので、なんちゃってゲーミング仕様にしてあるのでそれなりに高スペックです。
このように既に自作PCを持っていて、そこからカメラはじめましたという場合は自作PCを使うことになりますが新調するならメーカー品がおすすめです。本当に何かあった時に全て自分で対応しないといけないのでリスクは高いです。
まとめ
最後にまとめです。
・PCのスペックはCPU・メモリが重要、グラフィックボードはあまり関係ない
・PCメーカーはこだわりなければ海外メーカーの方がお得、ただし壊れたら厄介
・デスクトップとノート、用途によって使い分ける
・WindowsとMac、これも用途によって使い分ける
WindowsとMacの両方持っていると見比べることも出来るので、仕事であれば相手の環境に合わせて確認することが出来ます。