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ライティング

【ストロボテク】中央だけを暗くする方法

今回はちょっと変わったテクニックのご紹介です。 人物撮影とかであれば全身を明るくするものですが、今回は胴体部分だけを暗くします。   かっこいい感じの写真を撮影する時のテクニックの1つとして使える技です。 使用頻度としては多くないかもしれませんが、色を付ければこのようになります。   色を変えればまた違った雰囲気になりますし、アイデア次第で面白い撮影もできます。 今回使っているストロボは3灯です。     撮影方法 今回の撮影方法は3灯使っていますが、そのうち2灯は足元用として使っています。 上から見た図です。   胴体は真っ暗位にしたいので胴体にはストロボの光が当たらないようにしています。 1灯は顔を照らすために使っていますが、光が結構広がるのでかなり上に向けています。   天井にバウンズして全体に少しだけ明るさが加わっています。完全に真っ暗にしてしまうとわかりにくいのでちょっと光がある程度がちょうどいいです。 ですがこれだと足元が暗いままになっています。今回は胴体部分だけ暗くしたいので足元にもストロボを用意します。 その結果が最初の画像のようになります。   あとは全身が入るようにカメラの位置を調整すれば完了です。 各ストロボは写真に写らない程度の結構ギリギリな距離にあります。角度も下向きにしています。   全体を暗くするために屋内の定常光についてはオフにしています。     ストロボを直接当てない理由 ストロボを直接当てずにそれぞれ上向きにしたり下向きにしています。その理由は光の拡散とパワーです。 胴体部分だけを暗くする、となるとストロボの照射範囲をかなり限定する必要があります。直当てでもかなり難しい範囲です。 というのも、直当て+間近で当てれば範囲を狭くすることができますが近すぎると写真にストロボが入り込みます。   写真にストロボが入っているとものすごく気になりますし、このような撮影ではストロボは写さないのが基本です。 なのでギリギリまで接近して光が拡散している下部分だけを使っています。 天井に向けてストロボを当てればほとんどの光は天井に向かいますが、少しだけ下部分の光が漏れてきます。 この光を顔に当たる程度に調整して撮影することで、顔だけを明るくすることができます。 これをもっと下に向けると胴体部分も明るくなってきます。どこまで写したいかを決めて角度を調整しましょう。 天井を黒にすれば天井バウンズを抑えることもできます。   足元も同様です。足元の場合は少し厄介でかなり弱めの光が必要になります。しかし弱すぎると全く意味がありません。 なので今回は2灯用意してかなり弱めの光を左右から当てることにしました。 片方だけなら弱すぎる光でも、双方から当てればいい感じの光になります。 こちらも直接だと上側に光が拡散するので下に向けています。バウンズしますが元々が弱いのであまり広がりません。   正面から1灯だけ、というのも試してみましたがどうしても写り込んでしまうので左右から2灯にしました。 現実的な事を考えると足元も1灯で片付けたいところですが、写り込みはNGです。     縦長ソフトボックスは必須 今回使っているソフトボックスは通常の四角いタイプではなく縦長タイプのストリップライトを使っています。 四角いソフトボックスですと全体に光を当てるので普段の撮影ではいいんですが、今回はちょっと使いにくいです。 一部分だけかつスポットライトになりすぎないことを考えると、縦長タイプのちょっと小さめのものがベストでした。 スヌートも使ってみましたが、スヌートよりもソフトボックスのほうが柔らかくていい感じになりました。   ちなみに顔部分だけスヌートを使ってみるとこうなります。   ピンポイントという意味ではスヌートのほうがいいですが、イメージと少しだけ違いました。 ソフトボックスが足りないけどスヌートならある、という状況なら使えるので撮影したいイメージによって使い分けましょう。   ちなみにソフトボックスを使わない状態にするとものすごく全体が明るくなります。   天井バウンズさせている関係で光が反射して全体を明るくしていますが、パワーを落とすと今度は暗すぎて顔が見えません。 この微妙なパワーの調整がストロボ単体では難しく、ソフトボックスで調整する役割もあります。 ただ光が柔らかくなるから、ではなくパワーの調整にも一役買っているのでとても重要なのです。     最後に 胴体部分だけ暗くする、というのは普段使うことがないですが応用すれば使える技でもあります。 例えば足元だけ暗くする、とか一部分だけピンポイントで暗くする事ができるようになります。 小道具があればうまく活用して影を作り出すこともできますが、ストロボとソフトボックスだけでも可能です。   難点としては縦型ソフトボックスの数が必要になるので、相当使う場面は限定されそうな点です。 1つなら持っている人も多いと思いますが今回は3つも使っているので、何かしら手持ちの物で代用する必要がありそうです。 ですが撮影は常に手元にあるもので何とかするものですので、アイデアを振り絞って考えることも大切です。

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ライティング

【多灯ライティングの基本】ストロボは役割決めから始めよう

ストロボ多灯ライティングはコスプレ撮影では当たり前のように出てきますが、実際には結構大変です。 そもそも多灯なので2灯でいいのか3灯なのか、それとも4~5灯いるのか、もっといるのか、非常に悩みます。 数が増えれば増えるほど難易度も上がっていきますが、基本的な考え方は1灯でも10灯でも同じです。   そもそもストロボは多ければいい、というわけではなく必要だからその数を用意するものです。 無駄に多くて無駄に光ると邪魔になってしまうので、しっかりとストロボの役割を決めて必要な台数を揃えましょう。     ストロボの役割を決める 撮影のテーマが決まっていないと何も始まりませんが、テーマが決まったとして撮影をするとなったらその準備をします。 テーマが決まっているので機材を用意するわけですが、大体はストロボを用意する事が多いです。問題は何灯必要か?ということです。 1灯でいい、ということは少ないのでだいたい2~3灯をベースに考えますがテーマによってはもっと必要になります。   それこそ多い人であれば同じストロボ10灯とかもあります。持っていくのを想像するだけで気が遠くなりそうですがやる人はやります。 ですがそれだけ必要だと判断したからこそ用意しているわけで、とりあえず10灯あるわけではないです。 それぞれのストロボの役割があって、それだけの数が必要という結論に至ったということです。   一番多いのはポートレート撮影系でストロボ2灯です。   こんな感じに被写体に対して斜め向かいから左側と右側にそれぞれ用意します。人物撮影の基本となるストロボの配置です。 これがもし1灯だけになったらどうなるか?見てみましょう。 まずは左側だけです。   続いて右側だけです。   こうやってみるとそれぞれのストロボの役割が見えてきます。片方だけだと暗くなる部分が出てくるのでそこを明るくするためにもう1灯用意した、ということです。 なぜ2灯必要なのか?というのは左側(右側)だけだとこうなるから、という理由が見えてきます。 もちろん、そういったテーマで撮るなら1灯でいいんですがまずは定番の普通に明るい撮り方から、であれば2灯使います。 実際にはストロボ以外でも色々な方法はありますが、今回はストロボがテーマなのでストロボを使っていきます。   左側のストロボの役割と右側のストロボの役割はそれぞれ違っていて、一緒に光ってこそ求めている写真が撮れるわけです。   まずは撮りたい写真のテーマ・イメージを固めてストロボの役割を決めて用意しましょう。     ストロボのパワーを役割ごとに調整する 次にストロボのパワーを調整します。これも役割ごとに違ってきます。全部の光がメインとなるわけではなくメインとサブになるので、それぞれ違った設定になります。   仮に先程の配置でどちらも同じパワーにしてみます。今回はGodox TT600を想定して左側に合わせてみます。   別に悪くはないんですが右側の光の主張がちょっと強く感じます。背景もポーズも特になにもない写真である事を考えると右側の光はもうちょっと弱くていいです。暗くなる部分がない程度の明るさにします。 設定をあわせていくとこのようになります。左側と右側でそれぞれ必要なパワーは違ってきます。今回の場合だと左が1/16、右が1/32と1段階違っています。     無理に多灯ライティングを組まない ストロボの数が2~3灯あったほうがプロっぽい(見た目的な意味で)から多灯で頑張る、という人もいますが無理に多灯ライティングを組む必要はありません。 1灯で事足りるなら1灯で撮影しましょう。ストロボが多いと荷物が増えて移動が大変です。しかも使う予定もない撮影なら持っていくだけ邪魔になります。持っていくならストロボ1灯とレフ板の方がまだ使えます。   ストロボ2灯目を用意するのは2灯目にも役割があるからで、役割がないのなら用意しないのが基本です。片付けも時間かかりますしセッティングにも時間がかかります。 1灯でいいなら1灯で撮影して時間を短縮して、余裕ができた時間を違うところに回しましょう。ロケ撮影だといかに素早くライティングが組めるか、撮影できるか、移動できるかが勝負です。 そこでずっと撮影するならいいんですが、あちこち移動して撮影したい場合は多灯ライティングにすると準備が毎回大変で時間が足りません。 せっかく持ってきたから使う、ではなく不要なら使わないと決めることも大事です。   3灯あるから3灯使おうとする人もいますが、実は2灯でいいのなら2灯で撮影しましょう。壊れた時用の予備として1灯持っている、と考えてみましょう。 なので3灯持ってるが1灯は予備、撮影は2灯でするんだと決めると2灯で配置を考えるようになります。予備は予備です。     役割が決まらない時 ストロボの役割を決めたくても決まらない、よくわからない時は多々あります。頭の中ではイメージ出来ているのに実際にうまくいかないというのは常です。 そんな時は2灯だけにして、基本に戻りましょう。 最初の方で使っていた基本的なライティング、一旦あれに戻すのです。   イメージしているものにもよりますが、大体はこの配置がベースとなってくるので一旦戻して考え直すことで答えが見つかることもあります。 ひたすらあーでもないこーでもないとやっているよりは可能性が高いです。 そもそも、そのイメージしているものを撮影するのにストロボが必要なのか、という点から考えることも大事です。 ストロボを使うのはイメージしたい写真を撮るために必要だから、であって不要であれば使わなくてもいいんです。   ストロボを使わないというのも役割の1つです。役割と言うと使うことばかり考えてしまいますが、使わないというのも立派な役割です。 当日現地でイメージが思いついた場合ですと時間がないので焦ってしまいますが、まずは基本に戻って、それでも違うと思ったら1灯にしてみましょう。 その1灯がまず必要か考えて、2灯目が必要かどうかであったりどういった役割で必要になってくるのかを考えます。 必要だから多灯になるのであって、多灯ライティングで撮影しなければならない決まりはありません。   練習するときでも無理に多灯ライティングを組むのではなく、多灯ライティングが必要になるであろうイメージを作ります。 必要なければやろうと思わないので、ちょっと強引にでもこういう写真撮るならストロボ複数いるだろう、多灯ライティングじゃないと無理だろう、というのをイメージします。 思いつかなければ、最初は基本の2灯からやってみましょう。

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日本刀関連

武士の嗜み、目釘の作り方

日本刀を持っているなら予備を持っておきたい目釘、日本刀が身近だった頃は武士の嗜みとも言われていました。 今では美術品となっていますが、目釘は結構紛失しやすい+折れやすいです。 古すぎる目釘は折れますし、目釘のない刀は危険です。日本刀を持っている以上は目釘を作れるようになっておきましょう。     市販されている目釘はそのままでは使えない まず目釘をどうやって手に入れるのか、についてですが普通に市販されています。刀剣・剣道関連のお店で買うことが出来ます。 ただし買った目釘はそのままでは使えません。目釘はDIYで使うための素材感覚で買うものです。そのままだとサイズが合わないのです。 運が良ければぴったり入るかもしれませんが、刀1振り1振り大きさが微妙に違うので基本的には無理だと思ったほうがいいです。   買ってきた目釘は自分で削って自分の持っている日本刀の目釘孔に合わせます。武士なら自分で自分の刀の目釘を作れないと、いざという時に戦えません。手入れを怠っても戦えませんし、目釘が折れても戦えません。 目釘は自分で作るもの、これは今も昔も変わっていません。 武士は自分の刀の目釘が折れたりしたときのために、予備の目釘を持っていたと言われています。現代ですと戦うことはないですが、手入れ中に目釘を落として紛失する、輸送中に目釘が折れる(1回ありました)事があります。 その時に目釘を買ってきて急いで作る、のではなく予備を事前に作っておくことも大切です。     目釘は多めに買う 目釘を買うときの考え方として、最初のうちは失敗作を量産すると思っておきましょう。1本だけあればいいから1~2本だけ目釘を買う、ではなく初めてなら5~10本はまとめて買っておきましょう。 目釘作り、簡単そうに見えますが実はかなり難しいです。3cm程度しかない小さい棒をカッターナイフで削る作業です。イメージしたらどれだけ細かい作業かわかるかと思います。 普段からDIYとか仕事でモノづくりをしている職人さんならすぐにできると思いますが、そうじゃないのであれば多めに買っておくほうが良いです。   多めに買っておくことで安く買えることもありますし、送料も抑えられます。物が小さいので多少増えても重さにあまり影響しません。目釘作りはとにかく慣れです。 最初失敗を前提としていたので20本まとめ買いしていました。     目釘作りに必要な道具 目釘を作る上で必要な道具はいくつかありますが、全部100均で売ってます。使いやすさを考えるともうちょっといいものを買ったほうがいいですが、人によっては既に家にあるかもしれません。 1.カッターナイフ 普通のカッターナイフです。100均で売ってます。   2.サンドペーパー(木工用) 仕上げ用に使います。これも100均で売ってます。使いやすいように小さく切りました。   3.ピンセット(なくても可能) これも100均です。指が大きい人、小さいものを掴むのが苦手な人向けです。ピンセットで目釘を掴んでカッターで削ります。基本的には指で掴むのがいいんですが、難しい場合に使います。   この3つがあれば目釘は作れます。     目釘の作り方 1.目釘孔の確認 まずカッターナイフで目釘を削ります。これは刀にもよりますが、目釘孔が大きい→小さいになっているか大きい→ちょっと小さいか、確認しましょう。 これによって目釘の形が決まります。先細る感じになるのかほぼ同じ太さになるのか、どれくらいの太さにすればいいのか、をしっかり確認しましょう。 削りすぎれば目釘が抜け落ち、削り足りず太ければ入らない、ちょっと失敗しただけですぐ作り直しになるのが目釘です。   2.目釘を削る カッターナイフで目釘を削っていきます。豪快に削るのではなくかなり薄めに削ります。削れてるかどうか微妙なくらい薄く削ります。 こんなに薄くていいのか?って思うかもしれませんが薄くていいんです。失敗したら1からやり直しなので、とにかく細かく薄く削っていきます。 ただし結構大きめの目釘で目釘孔と比べて明らかに大きすぎる場合は、最初のうちは豪快に削っても大丈夫です。   3.目釘孔に入れてみる ある程度削ったら1回目釘孔に入れてみましょう。入っても入らなくてもどっちでもいいです。入らないならもっと削る、入るならどこまで入るかを確認して引っかかる部分を削ります。 もしこの段階でスッと抜け落ちたりちょっと押したらそのまま落ちてしまうのなら失敗です。目釘として刀を止める事が出来なくなっているので諦めて1から作り直しましょう。 理想的な目釘は指で押しても抜け落ちない、です。更に理想的な目釘としては指で押したら「カチッ」と音がしてぴったりハマるものです。   4.2~3を繰り返す あとはひたすら削って入れての繰り返しです。これを延々と繰り返すとすぐに1~2時間くらい過ぎてます。最初のうちは失敗作も含めて3時間、慣れてきたら1~2時間程度で終わるようになります。 仕上げにサンドペーパーを使う予定なら、ちょっと太めに残しましょう。   5.サンドペーパーで整える カッターナイフでの削り方にもよりますが、ちょっとガタガタしてることがあるので軽くサンドペーパーで最後の仕上げを行います。 この仕上げを行うと見た目が綺麗になります。ただしサンドペーパーも研磨になるので大きさが完全にぴったりだと削れて穴が抜け落ちてしまいます。難しいところですが、ギリギリまでカッターナイフで削り、微妙な部分をサンドペーパーで仕上げると美しい目釘が出来ます。   これを持っている刀1振りに付き1本は作っておきましょう。手入れの度に目釘をキャッチできるならいいんですが、勢い余って目釘が落ちて転がって行方不明、ということもよくある話です。 目釘は消耗品ですのでいつ折れてもおかしくないものです。刀を売ったり買ったりして入れ替わりがある場合は、削っていない状態で持っておきましょう。     完成 削り終えたものがこちらになります。目釘孔に合わせて作りますが、だいたいの目釘はちょっとしたクビレが出来ます。 目釘孔が大きい方と小さい方があり、その関係でクビレが出来るのです。   ひたすらカッターナイフで削るという地味な作業ですが、当時の武士たちにとっては目釘が作れない=刀が使えなくなる=命に関わる大事なことです。 サンドペーパーで目釘を握ってドリルで回して削る方法もあるそうですが、手持ちのドリルで試したら目釘が小さすぎてすぐ飛びました。これ飛ぶだろうなと思いながらやってみたので、事前に対策はしっかりしてました。 ドリルで削ろうとしたらそれなりに大きい目釘を使うことになりますが、最終的にはどのみち小さくなって手作業になります。 しかもドリルの回転が速いので楽といえば楽ですが、失敗するのも早くなります。   手作業でのメリットは自分のペースで出来ることです。削りすぎないよう微妙な調整が必要な目釘なので、手作業じゃないとかなり厳しいです。 ですが目釘がないと刀として使えませんし、いざ刀を売りたいとなった時にもマイナス要素になります。目釘がないまま輸送すると、最悪の場合ハバキと鞘ががっちりはまって抜けなくなります。 多少強引に抜くことは出来るかもしれませんが、過去に持っていた刀では押し込まれすぎて目釘孔がずれて目釘を入れることすら出来なくなっていました。 最終的には抜けて目釘も無事に入れることが出来ましたが、刀身を傷つける可能性も高く目釘がないというだけでかなりリスクが高くなります。   目釘の保管方法 最後に削った目釘の保管方法です。刀が1振りならいいんですが、複数ある場合はどの刀の予備の目釘か、わからなくなります。 管理方法は人によって違いますが、個人的におすすめな方法は小さいチャック付きのパックに入れて保管する、です。 100均で売っています。一緒にシールを買ってきてどの刀の目釘かを書いてシールを貼って管理します。   この3パックでわかることは未使用品と製作中と和泉守兼定の目釘がある、ということです。目釘だけ見たらわかりませんが、こうすれば誰でもわかります。 同じようにまだ削っていない目釘を専用のパックに入れて保管したり、削りすぎてしまったものを再利用するためのパックを用意したり、色々と用意できます。 綺麗にシールを剥がせばパックは再利用できるので、刀を売った場合でもパックを買い直す必要はありません。といっても80パックくらいあるので使い捨てでも余ります。 刀を売るときに予備の目釘付き、として売るのもいいかもしれません。

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カメラ関連

日本刀の地鉄を綺麗に撮影する方法

日本刀の見どころの1つである、地鉄は銘がない刀の時代や刀工を特定するための重要な手がかりの1つです。 折り返し鍛錬を行うことで出来るもので、刀工の個性を見る楽しみでもあります。日本等を鑑賞する上ではぜひ見ておきたい部分でもあります。 今回はこの地鉄を綺麗に撮影する方法についてご紹介します。     そもそも地鉄とは? 地鉄(じがね)は日本刀の原材料となっている、玉鋼(たまはがね)を折り返しして鍛錬を繰り返す、折り返し鍛錬によって出来る肌模様です。 この模様にもいろいろな種類があり、刀工によって違いはありますが大体は先代と似たような肌模様が出来上がります。 そのため、この模様によってどこで作られた刀か、誰の作品かであったり流派もある程度判断出来ます。 日本刀の情報を得るためにはとても重要な存在ですが、手にとって光の角度を調整して近距離じゃないと見えてこないので展示会では非常に見えにくい部分でもあります。   よく展示会とかで瞼でルーペを挟んでみたりしている人もいますが、地鉄に関しては光の当て方と角度の問題があるので恐らく見えていないでしょう。 写真撮影が出来る展示会もありますが、それでも本体がケースに入っているので地鉄を撮影するのはマクロレンズを使っても無理でしょう。 ただし、ストロボや定常光を持ち込んで(無理だと思いますが)ライティングを組めば見えるかもしれませんが、それが許可されるのは相当稀なケースだと思います。     地鉄が見える刀と見えない刀 次に撮影前の事前知識として知っておかないといけないのが、地鉄が見える刀と見えない刀(ものすごく見えにくい)があります。 これは刀が作られた年代が関係しており、天下統一された後に作られた刀(江戸~)は物凄く見えにくいと言われています。実際に室町時代の脇差と江戸時代の脇差を持っていますが、江戸時代の脇差は地鉄が見えないです。 自分で所有しているので手にとって好きなように見れますが、頑張って刃文は見えましたが地鉄は未だにはっきりと見えていません。 室町時代の脇差は角度関係なくどこから見ても地鉄が普通に見えています。ここまでわかりやすいのは珍しいかもしれませんが、明らかに見やすさの違いはあります。   それでもプロに鑑定依頼を出すと地鉄の詳細がわかったので、見えることは見えるようです。ですが、鑑定のプロ以外が見てわかるか、と言われたら難しいです。 ですが地鉄が見えにくい、見えない、となってもストロボの当て方1つで見えるようになることもあります。 肉眼で見えているものと写真が同じとは限りませんし、写真を撮っている人ならよく分かると思いますが写真で見ると見え方も変わってくるものです。 ストロボを当てればイメージを変えられる、それを利用して肉眼で見えない部分を見えるようにします。     地鉄の撮影方法のポイント 今回はストロボ1灯だけにします。地鉄が見えて撮影できるところまでが今回のテーマなので地鉄にフォーカスして撮影します。 手に持って確認出来る場合はマクロレンズが非常に有効です。展示ケースの中だとまずケースに反射される可能性もありますが、ケース外ならその点は問題なしです。 今回使っている機材はこちらです。   カメラ本体:Lumix G9(Panasonic マイクロフォーサーズマウント) レンズ:Leica 45mm マクロレンズ(マイクロフォーサーズ) ストロボ:Godox TT600   ソフトボックス類なし、ストロボ直当てでいきます。刀全体を写したりすることを考えれば使ったほうがいいですが、地鉄とか刃文なら直当てのほうがやりやすいです。 かなり接近しないと地鉄自体が見えないのでマクロレンズで接近して撮影します。 ※クリックして拡大推奨   この刀の地鉄は板目流れて刃寄りに柾がかると表現されます。呪文のような表現方法ですが、木材の板を思わせるような模様をしつつも刃の縁の部分に縦縞模様が入っている、ということを意味します。 ちなみにこれはストロボ1灯でかなり接近して撮影しています。体勢的に座ったままファインダー覗くのが無理なくらい接近してます。 江戸時代初期の刀ではありますが、肉眼でこれが見えているかと言われると微妙です。見えないことはないですが今より視力が落ちたら多分無理です。   ちょっと暗めの写真も用意しました。画像の右下部分、木の年輪っぽいところも見えたりしています。 こういったところを見せるようにすると、木目であることがより伝わりやすくなります。 ストロボの設定ですが、明るさはF値とISO感度次第なところもありますが大事なのが照射角度です。 今回は地鉄さえ撮影できればいいので、広い範囲ではなく狭い範囲を撮影したいわけです。物凄く接近してそこだけ撮影できればいい、となるとTT600なら200mmとかなり狭くします。 あとはストロボとの距離であったり配置によってパワーを調整して、シャッターを切るだけです。 今回はISO100~200、F6.3とF2.8で撮影しています。   部屋の電気は付いていますが設定自体をストロボが光らなければ何も映らないようにしていますので、部屋の電気の影響は受けていません。 RAW現像もしていない、jpg撮って出しになります。     刀置きは必須 実際に刀を持ったことがある人は少ないと思います。時代劇とかで機敏に動いて敵を斬っていくシーンとかありますが、刀は結構重いです。 脇差だから軽い、とかではなく普通に40cm程度ある刀を5分間持ち続けることですら結構大変です。 撮影する時には必ず刀置きを用意しましょう。刀置きにおかずに撮影できるのは本当に数枚程度ですし、万が一のことがあれば大怪我に繋がります。   いわゆるなまくら刀がありますが、なまくら刀でも包丁よりはマシ、と言われているくらいです。 包丁よりはマシ=包丁よりまだ切れ味がいい、ですのでそれ以上のものになってくるとまだ斬れる可能性もあると考えたほうがいいです。 刀置きは何かで代用するのではなく、ちゃんと刀置きとして売られているものを買うことをおすすめします。 大体は分解できるので使わない時は分解してしまっておきましょう。   以上となります。刀の撮影は簡単ではないですし地鉄は接近しないと見えないので難しいところでもありますが、日本刀の見どころの1つです。 練習して撮影できるようになりましょう。

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第2章

2-1.カメラの3つの基本設定【フォトグラファー養成講座受講者専用記事】

第二章では撮影に関する基礎知識と各設定の役割について学び、実際に撮影出来るよう課題を用意しております。 第一章は完全に座学で学ぶのみでしたが、今回からは実践も取り入れていきますのでカメラを用意して取り組むことを推奨します。   最初はカメラの基本設定と呼ばれる3つの設定について簡単に紹介します。 各設定についてはそれぞれ別途詳しく解説します。     カメラの基本の3つの設定 この講座を受講する前にどこかで聞いたことがある、という方もいらっしゃるかと想いますが改めて勉強しましょう。 この3つの設定を抑える事で、背景をぼかした写真とか躍動感ある写真が撮れるようになります。   一眼レフ、ミラーレス一眼に限らずデジカメで撮影する際にも必要な設定です。 最近ではスマートフォンでも一部設定出来ることがあるので、スマートフォンでも応用が可能です。 最初に覚えるのは3つだけで十分です。     F値(絞り) 最初はF値(えふち)です。絞りと呼ばれることも多々ありますが、意味は同じです。 F値は背景を綺麗にぼかした写真を撮影する時に重要な設定です。 まさに「プロが撮った写真」といえる、あの背景はぼけているが人は綺麗に写っているあの写真です。   背景がぼけていて被写体はしっかりと見える、プロっぽいと言われる写真です。 こういった写真を撮るためにはF値が重要です。 F値が低ければ明るさは明るくなり、逆に高くすれば暗くなります。   F値はレンズ側の話でカメラ側にはF値を変える設定がないです。 カメラによってF値が変わることはないので、レンズ選びがとても重要になります。   シャッタースピード シャッタースピードはSSと略されることもあります。 動きの早い被写体の動きを止めるのに重要な設定です。   手ブレや被写体がブレブレの写真の原因でもあります。   設定をちゃんと理解して使うことができれば、ぶれた写真になるのを避けられます。 シャッタースピードが遅ければ明るさは明るくなり、逆に早くすれば暗くなります。   ISO感度 3つの設定の中では最もシンプルな設定です。 明るさに影響する設定で、数字を上げれば上げるほど明るくなります。   これだけ聞けばひたすら上げればいい、と思われがちですがそれと同時にノイズが発生します。 写真がざらざらしているような感じになっていますが、加工しているのではなくISO感度を上げすぎた結果です。   上げ過ぎればどんどんノイズが出てきてざらざらした写真になっていき見るのが辛くなってきます。 ざらつきが出る反面、明るさは確保できるので他の設定で暗くしたり調整して撮影しています。 この写真はISO25600、設定出来る中で一番高いISO感度の値になります。   そしてこの3つの設定にはある共通点があります。 全て明るさに影響しているという点です。   これは結構忘れがちですが、全部の設定を変更すると明るさも一気に変わってきます。 ISO感度に関しては明るさのみ影響していますが、他の設定も明るさに影響することを忘れないようにしましょう。 この3つの設定を理解することができれば、大体の写真は撮れるようになります。   逆を言えば、この3つを理解できないと納得のいく写真が撮れることはないとも言えます。 プログラムオートにしてカメラに設定を全て委ねる、という方法もありますがそれだとただシャッターを押すだけです。 わざわざいいカメラを買う意味がありません。 良いカメラの性能を活かすなら設定は自分で決めましょう。撮りたい写真を撮るためにも必須です。     基本の3つを抑えたら出来ること ではこの基本の3つの設定を理解して抑えたらどんな事が出来るのか、ですが撮りたい写真を撮るための第一歩を踏み出せます。 まずは真っ白な写真、真っ暗な写真からの脱却が可能です。   カメラ買って撮影してみたら写真が真っ白だった、真っ暗で何も見えなかった、というのはよくあります。 昔と違って今はその場で確認出来るので、もしそうなっていたら撮り直せばいいだけですが設定を理解していないと同じ写真が増えるだけです。 更にそのタイミングが一瞬しかなければ、同じ写真を撮ることは出来ません。   例えば鳥が飛ぶ一瞬を捉えたい、となると本当に一瞬なので設定を間違えたらそれで終わりです。 次のチャンスはいつ来るのか、それは誰にもわかりません。 人物撮影であれば「さっきのポーズをもう1回お願いします」といえば再挑戦出来ます。   慣れるまでは動物相手ではなく風景や人物撮影を中心に練習していくのがおすすめです。 フィギュアでもいいですし、その辺りにあるものでもいいです。 とにかく動かない被写体であることが大事です。   わざわざフィギュアを買うのがもったいない、と感じるのであればコップでもいいですし缶でも大丈夫です。 ただし小さすぎるとピントが合わず撮影に苦労するので、小さすぎるものは避けましょう。   一番簡単な方法としては、食事の時に撮影する癖をつけることです。 毎日の行動に撮影を追加することで、自然と撮影もするようになっていき毎日撮影することで上達します。 ですが基本を抑えていなければ意味がないので、基本を抑えましょう。     まとめ 最後にまとめです。 ・基本の3つはF値・シャッタースピード・ISO感度 F値はボケ具合と明るさ シャッタースピードは動きを止めるのと明るさ ISO感度は明るさ   思うような写真が撮れない、と思った時はまずこの基本を見直しましょう。 基本的にはこの3つのどれかが原因になっています。

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第1章

1-7.綺麗な写真を撮るためのコツ

今回は綺麗な写真を撮るためのコツです。絶対にこれがいい、と言いきれるものではありませんが最初のうちは意識しておくことがとても重要です。 基本中の基本ですので、覚えておきましょう。     綺麗な写真を撮るための基本 垂直・水平を意識する 綺麗な写真の基本ですが、単純に被写体(人・花など)の見た目が美しいという意味もありますが被写体がどれだけ綺麗だったとしても、見ているだけで酔うような写真は良くないです。   目の錯覚を利用して絵なのに動いているように見えるとか、見ているだけでしんどくなってくるような絵や写真は基本的に受け入れられません。 そういったテーマで描いた絵であったり撮影した写真であればいいかもしれませんが、普段の撮影で使ってしまうと誰も見れないものになってしまいます。   例えばこの写真、ぱっと見た感じでは特に何も感じないかもしれませんがこういった写真が続くとだんだん酔ってくる人も多いです。   この写真は写真を撮る時に角度を適当にした写真です。だまし絵みたいな感じではなく、普通の被写体を普通に撮影しただけだけですが、角度が適当なだけです。 よく傾いている住宅に住み続けると平衡感覚が麻痺してくる、家にいると船酔いしている感じがする、という話がありますが感覚的には同じです。 同じ被写体の同じ写真ですが、垂直・水平にした写真がこちらです。   被写体や背景が味気ない点は今回は置いといて、こういった角度の写真を見続けても酔うことはないです。 写真を見て何か酔った感じがする、というのは水平ではない傾いている写真を見続けていた可能性が高いです。   次に垂直を無視した写真です。 こういった構図で撮影することもありますし、場合によっては逆に見やすい場合もあります。   下から見るか上から見るか、の感じではありますが水平担っていない写真よりはマシです。 それに常に垂直・水平を維持できるとも限らないです。 それでも水平を維持するだけでも見やすい写真にはなります。   余計なものを入れない 次に大事なのが余計なものを入れないことです。 たまに写真に色々と詰め込みすぎて何を写したいのか、全くわからない写真があります。人あり、風景あり、ペットあり、花あり、有名な建造物あり、写真撮ってる人もあり、みたいな写真だと何を撮りたかったのか伝わりません。   特にテーマを決めずに、有名な観光スポットで記念写真が撮りたかったのであればその目的は果たせているかもしれませんが、色々写っているので見る人の目は忙しくなります。 メインとは関連性がない物が写っていると、そっちに目を奪われます。   特に商品撮影の場合には勘違いさせてしまい、それがトラブルのもとになることもあります。   例えば余計なものが入っている例として、こんな写真です。   この写真が商品ページの1枚目の写真として採用されていた場合、多くの人が写真に写っているものが全部セットになっていると感じます。 実際は椅子1つだけの販売にも関わらずです。 商品タイトル・商品説明文に書いたとしても、文字と画像のどっちを見るかと言われたら画像を見ます。 説明文に「椅子1つの販売でその他の椅子・テーブル・パン等は付属しておりません」と書いてあっても、勘違いされても仕方ない写真でもあります。   結構な頻度で見かけますが、レビューに「セットだと思ったら単体だった」と星1つがたまにあります。 この場合は椅子単体の写真を撮影して椅子1つの販売であることをアピールした上で、作例としてこういった写真を掲載するとトラブルになりにくいです。   もし人物撮影の場合は注意しないといけないのがライト系の写り込みです。 こういうライティングにしましたよ、の解説写真ならまだしもそうではない写真でライトスタンドが微妙に写り込んでいるのはとても残念です。 たまに見かけますが、微妙になんですが写り込んでいます。   カメラマンでなくても「何あれ?」と気付かれるとそっちにしか目がいかなくなります。メインの被写体よりも足元に微妙に写り込んだ何かが気になるのです。 全部見えるわけじゃないですし、ライトスタンドだということもわからないのでそこが余計に気になってしまうポイントでもあります。 そうなるとせっかくのいい写真も台無しです。 メインに目を向かせるよう、余計なものは出来る限り入れないようにしましょう。     色に注意する 次は意外と見落としがちですが、色についてです。 色によってどんな印象を与えるかは変わってきます。 例えば黒に金色を入れると高級感が出ますし、水色や青色ばかりの色は寒色という寒い色なので冷たい感じを連想させます。   これをうまく利用しないと何かよくわからない写真になってしまうことがあります。 例えば暖色と呼ばれる赤とかオレンジ系の温かみのある色の隣に、寒色系の色を配置すると気持ち的に忙しい感じがします。 イメージとしてはこんな感じです。   人が中心に立っていますが左右で色が全く違っており、真ん中に関しては色が混ざっててどういう状態なんだろうという印象です。 現実だったら「暑いのか寒いのかはっきりしてくれないと困る」状態です。どっちを見るかで変わりますし、ずっと見続けていたらだんだん疲れてくるので気をつけましょう。 一言で言えば「目が疲れる配色」です。 人の肌の色自体も変わってしまっているので、使用場面としてはかなり限定的な1枚です。   料理の撮影をする場合ではこれが特に重要で、皿の色とかテーブルの色とか光の色も重要視されています。 例えば熱々のラーメンの商品撮影をするとして、どんな色合いがいいかを考えたら暖色系がベストです。これを寒色系の色で構成してしまうと「冷めたラーメン」の印象を与えます。 それが売りならそれでいいかもしれませんが、ラーメンを食べたいと思う人にとっては温かいラーメンが良いはずです。   また、色が被るとその部分が消えてしまうこともあるので注意しましょう。 人物撮影で壁と服の色が同じで一部分が完全に同化して消える、というのも多々あります。せっかく撮った写真が色が同化して身体の一部が消えてしまったことで、心霊写真扱いされてしまうこともあるので、色には気をつけましょう。 逆に色が混じって想定していない色が出てくることもあります。     被写体の人とコミュニケーションを取る 撮影中は結構忘れがちですが、被写体が人の場合はしっかりとコミュニケーションを取ることが大事です。 複数人いる場合は周りの人に任せて自分は撮影に集中する、というのもありですが常に誰かいるとは限らないのでしっかりと自分自身が会話するようにしましょう。 たまにコミュニケーション=ポージング指示と思っている人もいますが、会話するのと指示するのは別物です。   ポージング指示はあくまで「指示」で会話ではないので、心の距離があるような感じがしていい写真が撮りにくくなります。 そうなるとどうしても被写体の人の表情が固くなってしまいます。そういう写真が撮りたいのであればいいかもしれませんが、逆を言えばそういった写真しか撮れない状況でもあります。 特に初対面であれば緊張するのは仕方ないので、何かしら共通の話題とか楽に出来るような状況を作ることが大事です。 同じ環境でカメラマンが複数人いて、カメラマンによって表情が全く違ったりするのはそのカメラマンとの関係性もあります。   仕事の撮影で時間もかなり限られている場合は、その短い時間でどれだけ被写体の人とコミュニケーションを取れるか、これが鍵になってきます。 ポージングの指示しか出せないカメラマンの場合、被写体の表情にほぼ変化がなく面白みに欠ける写真になってしまうことが多いです。そうなると、依頼主の要望に応えられているかどうかは微妙なところです。   被写体の人にとって安心できるカメラマンになることが出来れば、リラックスした状態での撮影も可能になるので表情豊かに、その人の良さを引き出した写真を撮ることも出来ます。 そのために初めての場合は撮影前に1時間程度、雑談の時間を設けている人もいます。打ち合わせも兼ねていることもありますし、完全に雑談だけで時間を確保する人もいます。ただ、これは相手側にも時間を取らせてしまうので必ずしも良いとは限りません。 特に仕事での撮影で依頼主=被写体の場合はコミュニケーションが重要です。 被写体である前に依頼主でもあるので、どういった写真が撮りたいかについては事前に打ち合わせをしてあるはずですが、撮影中の声かけとかも大事です。     まとめ 最後にまとめです。 ・水平・垂直を意識する ・メインとなる被写体を決めて撮影する ・配色に注意する ・人物撮影の時は被写体とコミュニケーションをしっかり取る   最後の被写体とのコミュニケーションは撮影に集中していると難しいですが、ちょっとずつ意識してやっていきましょう。 特に水平・垂直は一番最初に意識するようにしましょう。

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その他

カメラマン向けのPCの選び方

カメラマンにとってカメラとレンズはとても重要ですが、更に大事なのがパソコンです。 パソコンは大きく分けるとWindowsかMacかの2択になりますが、カメラマンの場合はだいたいMacを持っている人が多いです。 ですがパソコンの選び方の基本的な部分は同じです。     カメラマンにとって必要なPCの重要な部分 まずカメラマンにとってどんなWindowsのPCが必要か?についてですが絶対に必要なのはCPUとメモリとハードディスクです。 CPUは人間で言うと脳と言われており、ハイスペックであればあるほど同時処理が可能です。 メモリは一時的に記憶するものです。メモに書き出す前の頭の中にある状態みたいな感じです。 それを書き出す先(メモ)がハードディスク、みたいな感じです。   PCのお勉強ではないので超ざっくりですが、この3つが重要です。 特にハードディスクは容量不足でファイルが保存できない事が多々あるようなので、よく知っているかと思います。 足りなくなったら後から買い足したりするのも簡単ですし、取り付けも簡単なので3つの中では一番重視しなくてもいい項目です。   大事なのがCPUとメモリです。 特にRAW現像するならCPUが重要です。 メモリは16GBあればいいと言われており、多くても32GBくらいです。   余談ですがメモリが多ければ多いほどいい、というわけではなく実際増やしても早くならず逆に遅くなったことがあります。 仕事で検証のために32GB、64GB、96GBとメモリを増やして動作確認しましたが96GB、実は一番遅かったです。 相性の問題とかもあるんでしょうが、一番遅かったです。   RAW現像する程度であれば16GBあれば事足ります。 それ以外の用途での使用や今後の進化を見越して32GBにするのもいいですが、体感できるレベルになるまではまだまだ時間がかかります。 その予算を違うところに回したほうが今は賢明かと思います。   メモリの話はこのくらいで、CPUは最新であればあるほど良い、つまりそれだけ値段も高くなるということです。 PC部品のメイン部分であり、一番お金がかかっているのがCPUです。 しかもレンズみたいに新品途中この価格差が微妙です。 新品を買うか、中古を買うか、その微妙なラインの価格差なので結構悩みます。     グラフィックボードはあまり関係ない 綺麗な鮮明な画像を表示するためにはグラフィックボードが必要、だからRAW現像にも必要、と考える人もいますがRAW現像にグラフィックボードの性能はあまり関係ありません。 最低限、それなりのスペックがないと綺麗に映し出せないので最低ラインはありますが、高性能グラフィックボードを搭載しているからといってRAW現像が早くなったりすることはありません。 実際に自作PCにグラフィックボードを載せ替えてみましたが、RAW現像に関してはあまり影響はありませんでした。 ただ、それ以外の普段使っている分に関しては性能が上がっているのは間違いないので何かしら使う予定があるなら高性能なものを入れてもいいと思います。   RAW現像において重要なのはCPUとメモリです。 現像する時に何が動いているか?を見るとこの2つが頑張っているのがわかります。実際、RAW現像ソフトの要求スペックを見るとグラフィックボードに関しては詳細が書かれていません。 ゲームとかだと書いてますし結構重要視しますがRAW現像ソフトではあまり重要視されていないことがわかります。 性能が低すぎるのはNGですが、かといってゲーミングPCレベルの高性能なグラフィックボードは要求されていません。   高性能ゲーミングPCを選べば確実にオーバースペックになるので余裕で動きますが、逆にそのレベルのPCを買って何をするんだろう、と個人的には思います。     デスクトップPCか、ノートPCか 結論を先に書くと両方買いです。 ノートPCは持ち運び出来ますが、値段も割に低スペックかつすぐに熱を持つので長時間の作業が結構辛いです。 数年単位で買い換えるだけの予算があるならいいですが、予算が限られているならノートPCはあくまで「外でちょっと使う物」と割り切るのがいいです。   メイン作業はデスクトップPCと大きなモニターを買ってするのがベストです。 モニターの大きさ=出来ることの幅の広さです。 13インチくらいの画面サイズで細かい肌加工・修正作業は結構しんどいですし、何より画面が小さすぎて効率が良くないです。 50インチ以上のモニター、とかは言いませんが27インチ以上あるのが望ましいです。   そしてデスクトップの場合は外付けハードディスクもどんどん追加できますし内蔵ハードディスクを取り付けるのも簡単です。 自作PCの人の場合は何かあったら一部の部品だけ調達して交換すればいいので、いざという時に低予算で住みます。   ノートPCを使用する場合は外出先でテザー撮影とか簡単なRAW現像をする時に使います。 ノートPCでバリバリ仕事する、ではなく特定の業務に特化した使い方をするために用意します。 テザー撮影をするためにデスクトップPCを持ち込む人はいませんし、モニターも必要になってきたり電源もそれだけの数が必要になってきたりと凄い大掛かりになります。 更に撮影に使用するライトで電源が必要であれば、電源タップとかも必要になってきたりして現実的ではありません。   デスクトップPCは自宅・事務所でのメイン作業、ノートPCは出先でのテザー撮影とちょっとしたRAWファイル触る程度、の棲み分けが大事です。   何でもかんでもノートPCでやろうとすると、容量不足で外付けハードディスクが増えたりモニターが小さいといって外付けモニターを付けたり、マウスとキーボードも外付けになってノートPCの持ち運びの利便性はどこにいったのか?の状態になった人をたくさん見てきました。特に会社でノートPCを導入した場合に、最終的にこうなっているのが多かったです。   ノートPCですることを限定すればある程度スペックを落としても大丈夫なので、その予算をデスクトップPCに回したほうがいいです。     PCのメーカーはどこでもいい メーカーについては国内メーカー、海外メーカーがありますがそれぞれのメリット・デメリットを挙げてみました。   国内メーカーのメリット ・日本のメーカーである(ブランド的なもの) ・サポートがしっかりしている事が多い ・家電量販店で買える+販売されている種類が多い ・修理が早い   海外メーカーのメリット ・国内メーカーと比べて高スペックなのに低価格なものが多い(レンズで言えばサードパーティ製) ・国内メーカー品との差がない ・物によっては分解しやすいのでメモリ増設も簡単 ・海外メーカーといっても日本語でのサポートもある   国内メーカーのデメリット ・スペックの割に高い   海外メーカーのデメリット ・壊れたら修理が海外になることが多く、ものすごい時間がかかる     安価で高スペックがいいなら海外メーカー、何かあった時に備えて安心を買うのであれば国内メーカーがいいです。 この辺もカメラのバッテリーとかを純正品で揃えるか非純正品も入れるか、の話に近いです。 といっても海外メーカー品でも最近のは不良品に当たったり、変な使い方をしない限りはそんな簡単には壊れないです。     WindowsかMacか これも結構大事ですが、ある程度の知識を持っている人であればWindows兼Macにしていたりします。 つまり、それぞれの良いところと悪いところを知っていて、用途によって使い分けているということです。 なのでどっちがいいかを決めるのはものすごい難題です。   Macを使っている人でよくあるのがとあるソフトを使おうとしたらMac非対応となっていることです。 Windowsなら使えますがMac非対応、未だに見かけます。 今時珍しいといえば珍しいですが、たまにそういうのがあるのでMacがいいとは言えないところもあります。 代用出来るソフトが有ればそれでいいんですが、そういうのに限って代用品が見つからない事が多いです。   色のことを考えたらMacのほうが安定していますが、写真以外の色々な用途で使うことを考えたらWindowsのほうが良かったりします。 デザイン専門とかであればMac一択だと思いますが、そうじゃないならお金はかかりますがWindowsとMac併用で使い分けです。 メリットだけ見るのではなくデメリットも見て自分にとって必要かどうか、も考えて導入しましょう。     自作PCは避けるべき 自作PCが一番低予算かつ何かあった時にも即対応できる点では、トラブル対応は間違いなく最速です。 自分で作っているので当たり前の話ですが、なにかトラブルがあっても自分で選んだ部品で自分で作ったのですから大体の目星は付きます。 ただし一番の痛手は自分で解決できないと誰のサポートも受けられないことです。 メーカー保証なし、部品もバラバラかつ全てが自己責任の世界ですから壊れて直せないのならそこで終了です。   その代わり、部品を自分で好きなように調達出来るのでRAW現像に特化したPCとか写真編集に特化したPCとかどちらも対応できるPCとか、色々と組めます。 仮にPCのスペックが足りなくなってきたら必要な部品を買い換えればいいので、PC買い替えより早く低予算で最高スペックにすることも出来ます。 このスピード感は自作PCならでは、ではありますがPCを組み立てたり分解したりメンテナンス出来るスキルと知識と道具が必要なので、避けたほうが無難です。   といいながらも自分のPCは自作PCだったりします。カメラを持ち始める前に作ったもので、なんちゃってゲーミング仕様にしてあるのでそれなりに高スペックです。 このように既に自作PCを持っていて、そこからカメラはじめましたという場合は自作PCを使うことになりますが新調するならメーカー品がおすすめです。本当に何かあった時に全て自分で対応しないといけないのでリスクは高いです。     まとめ 最後にまとめです。 ・PCのスペックはCPU・メモリが重要、グラフィックボードはあまり関係ない ・PCメーカーはこだわりなければ海外メーカーの方がお得、ただし壊れたら厄介 ・デスクトップとノート、用途によって使い分ける ・WindowsとMac、これも用途によって使い分ける   WindowsとMacの両方持っていると見比べることも出来るので、仕事であれば相手の環境に合わせて確認することが出来ます。

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第1章

1-5.カメラの各モードの意味と違い

カメラには複数のモードが用意されています。 メーカーや機種が違ってもほぼ同じ機能があり、共通のモードになっています。 それぞれのモードを理解して、必要に応じて切り替えましょう。     基本的な4つのモード 基本的には4つのモードを使って撮影します。 この4つはどのカメラであっても共通のモードであり、基本を学ぶ上でもかなり重要です。 その他、色々なモードがカメラに搭載されていますがカメラごとによって違うので、今回は共通するものだけご紹介します。   また、この4つ以外のモードは基本知識とは違うモードで、モノクロ(白黒)で撮影できたり雰囲気を変えて撮影したり出来ます。 基本というよりも画像加工に近い話になります。 ちなみにそういったモードで撮影しても、RAWデータはその影響を受けません。   共通している4つの機能を覚えてから使ってみると面白いですが、カメラによって機能の有無も違うのでよく確認しましょう。     プログラムオート 設定をすべてカメラに任せてシャッターを押すだけで綺麗な写真が撮れる、簡単なモードです。 細かい設定が出来ないので、画面で撮りたい範囲を確認してシャッターを押すだけで明るすぎたり暗すぎたりしないほどよい写真が撮れます。 その時のカメラが設定した設定値は記録されているので、それを見て勉強していくのには最適です。   ただ完全なフルオートというわけではなく、明るさ補正やISO感度については変更が可能です。   設定を変えていくのが間に合わない時、どんな設定にすればいいのかまだよくわかっていない時、とても役立つモードです。 ものすごく忙しくて環境もころころ変わるような現場の場合、あえてプログラムオートで撮影して後から編集するという方法もあります。 設定変更が追いつかず撮影できませんでした、というのが一番NGなのでとりあえずそれなりのものが撮影できれば後から修正可能です。   ただしプログラムオートでしか撮影できない、設定を自分で決められないというのはいろいろな麺で問題が出てくるので、あくまで勉強用として使いましょう。     絞り優先(Av・Aモード) メーカーによって表記が違いますが、絞り(F値)を自分で決めるモードです。 シャッタースピードは自動なので気にする必要はありません。 絞りがどういったものなのかを理解したい、他の設定はオートでとにかく絞りだけに集中したい時に使います。   シャッタースピードが自動に鳴るのは便利ですが、動きのある被写体を撮影する場合には不向きなモードでもあります。 被写体が動かず周りをぼかしたい時に使います。 逆にどの程度まで絞ればどこまでシャッタースピードが遅くなるかをみる勉強にも便利です。     シャッタースピード優先モード 今度はシャッタースピードを自分で決めるモードです。 絞りが自動で設定されるので動き被写体を撮影する時に便利です。 その代わり、周りをぼかすかどうかを決められなくなるので全体を写したいかつ動き被写体をしっかり捉えたい時に使います。   また、自分がどれくらいまでシャッタースピードを遅くしても手ブレしないかを検証することも可能です。 手ブレを気にしつつ、明るさは気にしなくていいのも特徴です。     マニュアルモード 先程の絞り・シャッタースピードに加えISO感度も全部自分で決めて撮影するモードです。 真っ白な写真、真っ暗な写真を撮影してしまう可能性もある反面、全てを自分で決められるので自分の撮りたい写真が撮影できます。 F値・シャッタースピード・ISO感度をそれぞれ理解していないと使えないモードでもあるので、最初は他のモードで練習して覚えていきましょう。   他のモードでは一部オートで撮影できる反面、撮りたい写真が撮れないことが多々あります。 もうちょっとだけ明るくしたい、もうちょっとだけシャッタースピードを早くしたい、ここはあえて暗めに撮りたい、という時にはマニュアルモードが必要です。 細かい設定が出来る代わりに明らかに間違った設定でもシャッターが押せてしまうので、真っ白な写真になったり真っ暗な写真になったりすることもあります。   マニュアルモードで撮れるようになっておくことで、基本を理解しているとも言えます。 マニュアルモードで撮影できない=基本を理解していないのではないか、と思われてしまうのでマニュアルモードを使えるようになっておきましょう。 設定値がわからない時はプログラムオート等を使って設定値を見て、それをもとにマニュアルモードに切り替えて同じ設定値にする方法もあります。 設定値はわかっているが、カメラはどんな設定にするか見ておきたいということで使うこともあります。     状況によってモードを使い分ける 基本的にはマニュアルモードで撮影するのがいいですが、時間の都合とかで毎回設定を変えている余裕がないこともあります。 例えばコスプレ撮影で専用スタジオで撮影する場合、背景も明るさも小道具も別スタジオかのごとく変わります。 隣の部屋は別世界、というのがコスプレスタジオです。   なのでそういった状況で毎回設定を変える余裕があるか?と言われるとあまり余裕はありません。 真っ黒な部屋の隣は近未来系の部屋になっていたり、ものすごい明るい部屋になっていたりと様々です。 そのままの設定で移動して撮影すれば当然ながら何も写らないこともあります。   かといって使える時間はかなり限られているので、その中で撮影していくとなると慣れるまでは何かしら一部をオートにする撮影が楽です。 何度も通っているスタジオであれば事前にどうすればいいのかもわかるので、すぐに設定を変えることも出来ますが初めての場合は下見をするか絞り優先とかを考えます。   なのでどのモードで撮影するかはその状況次第ではありますが、設定値は理解できるようにしておきましょう。 稀に「結構暗めでちょっとピント外した写真が欲しい」のようなマニュアルモードじゃないと難しい要望もあったりするので、把握しておくことは大事です。 特に仕事の場合は普通に証明写真とかであればパターンは決まってきますが、パターンが読めないちょっと特殊な撮影の場合はあえての暗め、とかはあるかもしれません。 仕事をするのであればそういった予想していなかった依頼にも対応できないといけないですし、大体は基本的な設定で何とかなります。     まとめ 最後にまとめです。 ・カメラによって使えるモードが共通しているのもあれば異なるのもある ・プログラムオート・絞り優先・シャッタースピード優先・マニュアルは共通 ・マニュアルモードで撮影できないのは仕事をする上では致命的 ・状況に応じてモードを使い分ける。ただし特定のモードしか使えないのはNG   プログラムオートだからだめ、というわけではなく撮りたい写真を撮るとなったらマニュアルモードにたどり着きます。 そのためには基本知識が必須ですし、知識があるだけではなく技術も必要です。 基本を抑えて応用する技がなければ特定の撮影の仕事しか出来ないとか色々と不便なところが出てきます。   常にマニュアルモードがいい、というわけでもないので自分なりのパターンを見つけて使い分けることが大事です。

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カメラ関連

set.a.light 3Dを使ってみた

set.a.light 3Dという海外製のライティングの勉強に使えそうなソフトがあったので試してみました。 人物撮影のシミュレーションが出来るソフトで、大型ライトからストロボまで幅広く揃えられていて角度やスタンドの高さも調整出来て光の当たり方とかを確認出来ます。     体験版を導入してみた とりあえずまずは動作するのか、どういったソフトなのかを確認するために体験版を導入しました。 体験版といっても基本機能は全部使えるようで、画像に文字が入っていたり使用可能日数が限定されている程度の制限でした。 なので基本的な操作は体験版のうちに出来るわけです。   というわけで体験版を入れて色々と試した結果、凄い気に入って翌朝には買ってました。 ライティング組んでこんな感じで出力できるソフト、あったらいいなと思ってました。 実際にライティングを組んでテスト撮影したものがこちらです。   結構リアルですが、これがソフトを使って出力したデータなので実際にカメラを使って撮影したデータではありません。 ストロボ置いたり大型ライト置いたりソフトボックス付けてみたり、とかも簡単に出来ました。 実際に同じようにあれこれ試行錯誤しながら決めていくと間違いなく時間かかりますが、それが数分で完了します。 スタンドをたたむ必要もなく、ソフトボックスも1クリックで変更できるので本当に早いです。   バックシートを用意したりカラーフィルター付けてみたりすることも出来るので本当に面白いです。 ちなみにこの写真はストロボ4灯使っています。 そしてライティングを上から見た図、各ストロボの設定とカメラの設定も簡単に出力できます。   これが上から見た図、撮影した写真、スタジオの様子の3枚セットです。   実際にはバックシートとか色々と設置できるので、色々なシチュエーションで撮影練習ができます。 特に外出自粛の影響で撮影ができなくなってしまっている状況では、こういった空間での撮影練習はなかなか出来ません。 被写体になってくれる人も場所も必要になりますが、このソフトを使えばいつでもどこでもシミュレーションができます。     良かった点と微妙な点 良かった点 良かった点としてはライティングの勉強にもってこいなところです。 実際に機材を買うときの参考になりますし、実際に買ったとしてどんな風に使えばいいのか事前にシミュレーション出来るので非常に便利です。 あとストロボの設定値とかも全部記録できる点が大きいです。   どんなライティングにしていたか、というのは撮影できるんですが毎回ストロボの設定値までは覚えていませんし記録を忘れてしまいます。 撮影する→ストロボの設定やライティングを変えて撮影する→納得いくまで繰り返す→納得いくのが撮れたら全体を撮る(これすら忘れることも多い)、なので実際に記録しようと思ったら結構な労力です。 事前にこのソフトを使ってライティングを組んでおけば実際に撮影する時に体力を温存出来ます。 実際に撮影する時には微調整が必要ですが、記録するものが減るのは非常に助かります。   椅子とかベッドとかも配置できますし、モデルの複数人設置やポージングも変更できます。 撮影前にこんな感じで撮影したい、というイメージを伝えるのにちょうどいい写真がない時にも便利です。 カメラマン向けにライティングのイメージ図として提出するのにも使えます。 光の当たり方とかもリアルタイムで変わっていくので、設置したりパワーを変えた段階ですぐに反映されます。 なので毎回シャッター押して確認ではないので、その点は非常に楽です。 ソフトボックも種類が豊富ですし大きさも違うものが用意されているので、手持ちのものと合わせたり違うサイズと比較してみることが出来るのは大きいです。 まだソフトボックスを買う前の人であれば、サイズ決めの参考にもなります。   ライト複数設置した時に、どのライトがどの部分を照らしているかであったり1灯だけにしたらどうなるか?というのが見やすいのも良い点です。 4灯あったら3灯消して1灯だけ残す、ではなく残したい1灯だけ選んで他は一括で切れる機能があるのですごく助かります。 なにげにあちこちに配置してたりすると、このライトが何の役割をしているか?がわからなくなってくる時があります。   そして個人的に最大の良かった点がコミュニティの存在です。 他の人が作った作品が共有されており、データのダウンロードが出来ます。 これ、どういうライティングしてるんだろう?っていうのがスタジオデータ丸ごと公開されているので仕組みが勉強出来ます。   ライティングの勉強は解説動画とかを見たり本人から説明を受けるのも1つではありますが、自分で触って確認出来るのは非常に大きいです。 普通にいいな、と思えるものからどうやったらこんな感じになるのか、と驚くものもあったりします。 見ているだけでも面白いものですが、自分でそのデータを触れるのは今までにない体験です。   こういった縦構図の写真も撮れますし、モデルも髪型や髪の毛の色、服のパターンも色々と用意されていてバリエーションが豊富です。 なんとなくですが、キッチンと合わせて撮影してみると様になっているような気もします。 背景にキッチンを設置しただけでもいい感じにライティングが組めて撮影できます。     微妙な点 残念な点としては、まず日本語版がないことです。 英語かドイツ語という究極の2択です。   ソフトの各項目は英語、マニュアルは英語、チュートリアルも英語なので英語アレルギーの人は要注意です。 むしろドイツ語で頑張るというのも1つですが、個人的には直感で触れて一部翻訳出来たらいいので英語版で頑張ってます。   あとは被写界深度が弱いです。 例えばF1.2で腕を前に出して顔にピントを合わせて撮影した場合、前に出した腕は本来であればボケます。 ですがモデルを1つのオブジェクトとして認識しているのか、ぼけてくれません。   代わりに背景に設置した家具(オブジェクト)はボケているので、一応被写界深度は機能していることがわかります。 ただ実際に撮影した時に被写体がどんなポーズをしても、F1.2で顔にピント合わせて全体がくっきり写ることはないので、その点はとても残念です。 今後のアップデートで変わっていくかもしれませんが、2020年5月に導入した時にはこの状態でした。 コスプレ撮影では割とよくある構図なんですが、ポートレート撮影や海外ではあまり馴染みのない構図の可能性もあります。   ただ個人的にはその辺りも出来てたら良かったのに、とは思っています。 他の人の作品を見てもそういった撮り方をしているのがないので、もしかしたらコスプレ撮影くらいでしか使われないのかもしれません。   ポージングも指1本1本を制御する機能はありませんでした。 親指とその他、みたいな感じで大雑把に動かせますが人差し指だけ前に、とかものすごい細かいことは出来ませんでした。 ライティング関連のソフトなので、そこまで力を入れていないってのもあります。     総合評価 総合評価としては今までにない素晴らしいソフトです。 日本語化して欲しいとか被写界深度の問題とか気になる点があると言えばありますが、それは他のソフトも同じことです。 100%求めるソフトなんて自分で作るしかないので、それを考えたら今後のアップデートに期待という感じです。   自分の持っていない機材もお試しで使えると思ったら本当にお得です。 カスタマイズも出来るので、持っている機材に限りなく近いものを作って比較してみるのも1つです。 実際にgodoxのTT600もどきを作ってみて他のライトと比べてみましたが、たしかに光量が圧倒的に違いました。 これだけのことをやろうと思ったらTT600では厳しいな、というのもわかってきました。   かといって大型機材を毎回運んで撮影に挑む、というのはもっと非現実的なので落とし所を見つける大事さもあります。 マニュアルが英語なので勘違いしてるところもあったり理解しきれていない点もありますが、それでも優秀なソフトだと思います。  

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第1章

1-4.新品・中古のメリットとデメリット

カメラ本体やレンズ、どちらにしても価格は非常に高いです。 高いものこそ中古で、と考えている方もいらっしゃるかと思いますが中古で買う時には知識が必要です。 ほぼ未使用品だからといって良いものとは限りません。   それぞれのメリット・デメリットを把握した上で選択しましょう。     新品のカメラとレンズ メリット1.保証が受けられる 新品のメリットは新品であること以外に保証が付けられることです。 自然故障とか不注意で壊してしまった場合とか色々な保証がありますが、付けられるのは新品だけです。   中古の場合も保証はあったりしますが、せいぜい一ヶ月程度です。 長くて一ヶ月の保証ではほぼ意味がないです。 一ヶ月なんてあっという間に過ぎてしまうので、ほぼ保証がないに等しいです。   特にカメラやレンズといった高額家電系は保証をつけておくのが一番安心です。 テレビとか冷蔵庫、掃除機や洗濯機も保証をつけている人が多いです。 家電関係は新品で買って保証をつけるのに、カメラやレンズには保証をつけ無いというのは不思議な話です。   金額だけ見れば冷蔵庫や洗濯機といい勝負してますし、もしかしたらカメラやレンズのほうが高い場合もあります。 人によっては使用頻度もさほど変わらない場合もありますし、保証は付けておいたほうが安心です。   メリット2.変な癖がついていない 車とかだとよくあるのですが、前オーナーの運転の仕方で変な癖が付いている事があります。 カメラも同様で前の持ち主の使い方次第では変な癖がついていることがあります。 特定のボタンだけやたらと擦り切れていたり、押しにくかったり、レンズの場合だと各リングが回しにくかったりします。 特にシャッター周りは押しやすい、押しにくい、押す時にちょっと癖がある、とか中古ならではのことがあります。   新品の場合は当然ながらそういったことがないので、安心して使えます。     メリット3.付属品が揃っている 当たり前といえば当たり前ですが、新品の場合は付属品が一通り揃っています。 箱や説明書とか基本的なものは全部揃っています。 中古の場合は箱や説明書は捨てる人が多いですし、場合によっては色々な付属品が無かったりします。   中には必要のない付属品もあったりしますが、一番最初は何が必要になるかは判断できないものです。 ストラップがよくある例ですが、使う人と使わない人がいます。 使う人もとにかく毎回使う人と、必要に応じて使うが普段は外している人もいます。   これも好みの問題ですが、最初は必要かどうかわからないので持っておいて損はないです。     デメリット 新品のデメリットは値段の高さです。 新品を買うデメリットって何?と聞かれたらカメラに限らず値段としか言いようがないです。 高いものはとにかく高いです。   そもそも中古で出回らないから新品しか無い、という場合は諦めますがカメラの場合はレンズも結構中古品が出回っています。 価格差もさほど無いものから数万円変わるものまであります。 中には古いモデルであれば中古品なら3万円くらいで買えることもあります。   使用頻度とか使用用途にもよりますが、中古との価格差が圧倒的な場合は結構悩ましいポイントです。     中古品 メリット 中古品のメリットは何と言っても価格です。 というか価格以外にメリットと言えるものがないです。 中古品を選ぶパターンとしては、安いか新品で手に入らないからのどちらかです。   新品との価格差が数万円変わってくるなら、中古品を買ったほうがいい事が多いです。 カメラは特に新品で最新機種なら30万40万としますが、その前のモデルの中古品とかになると10万円を切ることもあります。 いわゆる型落ちですが、最初に買う1台としては最新機種である必要もありません。   それなりに新しくて状態が良ければ中古で全然安く買えます。 特に最新機種が出たばかりであれば、型落ち品の中古を狙うとより安値で買えたりします。   特にレンズは古いものでも使えるものはたくさんあります。 傷や埃、カビとか曇りはさすがにNGですが、普通に使えるものなら古くて安いものでもアイデア次第で色々な写真が撮れます。 オールドレンズと呼ばれるフィルム時代の古いレンズになると、安ければ正常動作品が5000円で買えます。   安くてそれなりに写りも良くて状態も良いレンズが手に入るのも中古ならではのメリットです。     デメリット 中古なのでいわゆる「個体差」があり、当たり外れが大きいです。 状態がいいと言っても、その状態の良さは1個1個違います。 新品であれば誰も使ってないので安定した品質ですが、中古はどれほど使われたのか、保管方法とかも不明です。   価格も高ければ状態がいいとは限りません。   オークションやフリマの場合は中古の値段の付け方は自由です。 需要があるから高いのか、状態がいいから高いのか、状態が悪くてもプレミア価格で高いのか、その判断が重要です。 ただ単に高いだけのパターンもあります。   また、新品と違って保証が効かないので買ってすぐに壊れたらそれで終わりです。 普通に使って壊れたとしてもそれで終わり、というのが中古品です。 運が悪かった、としか言いようがないですがそういったデメリットも含めて買うべきものでもあります。     新品と中古、どちらがいいか? 新品途中このどちらがいいか、というのは本当にその人の使い方次第ではありますが基本的には新品をおすすめします。 中古品かつ現物が見れる状態(又はそれに近い情報がある)かつある程度の知識があるのであれば、中古でも問題ありません。   中古品だけど現物見なくてもいいくらいの情報を載せているパターンは稀です。 今使っているメインカメラは中古で買いましたが、上記の稀なパターンだったので本当にラッキーでした。 ただ基本的には相当運が良くないと出会えないと思ったほうがいいです。   中古を買うパターンとしては、中古品しか出回っていない場合です。 特にマイクロフォーサーズマウントのレンズの場合、特注品があって中古品じゃないと手に入らない事があります。 しかも大体が期間限定の注文受付なので、今から新品を手に入れるというのは不可能です。   頑張っても未使用品です。 保証をつける新品を手に入れるのは諦めるしか無いのです。 販売店独自の保証があるとしてもせいぜい一ヶ月、保証内容もかなり狭いのであまり期待はできないです。     まとめ 最後にまとめです。 ・予算とか問題がなければ新品がいい ・新品なら保証が付けられる ・中古なら安いが個体差がある ・新品で手に入らない事もある   新品がいいのは当たり前の話ですが、保証が付けられるという点が中古にはない部分です。 保証をつけると値段も上がりますが、実際に目の前でカメラが壊れたりレンズが壊れたりするのを見てきています。   だからこそ、保証が付けられるのであれば付けたほうが後々安心です。

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