カメラ関連

2-1.カメラの3つの基本設定【フォトグラファー養成講座受講者専用記事】

第二章では撮影に関する基礎知識と各設定の役割について学び、実際に撮影出来るよう課題を用意しております。

第一章は完全に座学で学ぶのみでしたが、今回からは実践も取り入れていきますのでカメラを用意して取り組むことを推奨します。

 

最初はカメラの基本設定と呼ばれる3つの設定について簡単に紹介します。

各設定についてはそれぞれ別途詳しく解説します。

 

 

カメラの基本の3つの設定

この講座を受講する前にどこかで聞いたことがある、という方もいらっしゃるかと想いますが改めて勉強しましょう。

この3つの設定を抑える事で、背景をぼかした写真とか躍動感ある写真が撮れるようになります。

 

一眼レフ、ミラーレス一眼に限らずデジカメで撮影する際にも必要な設定です。

最近ではスマートフォンでも一部設定出来ることがあるので、スマートフォンでも応用が可能です。

最初に覚えるのは3つだけで十分です。

 

 

F値(絞り)

最初はF値(えふち)です。絞りと呼ばれることも多々ありますが、意味は同じです。

F値は背景を綺麗にぼかした写真を撮影する時に重要な設定です。

まさに「プロが撮った写真」といえる、あの背景はぼけているが人は綺麗に写っているあの写真です。

 

背景がぼけていて被写体はしっかりと見える、プロっぽいと言われる写真です。

こういった写真を撮るためにはF値が重要です。

F値が低ければ明るさは明るくなり、逆に高くすれば暗くなります。

 

F値はレンズ側の話でカメラ側にはF値を変える設定がないです。

カメラによってF値が変わることはないので、レンズ選びがとても重要になります。

 

シャッタースピード

シャッタースピードはSSと略されることもあります。

動きの早い被写体の動きを止めるのに重要な設定です。

 

手ブレや被写体がブレブレの写真の原因でもあります。

 

設定をちゃんと理解して使うことができれば、ぶれた写真になるのを避けられます。

シャッタースピードが遅ければ明るさは明るくなり、逆に早くすれば暗くなります。

 

ISO感度

3つの設定の中では最もシンプルな設定です。

明るさに影響する設定で、数字を上げれば上げるほど明るくなります。

 

これだけ聞けばひたすら上げればいい、と思われがちですがそれと同時にノイズが発生します。

写真がざらざらしているような感じになっていますが、加工しているのではなくISO感度を上げすぎた結果です

 

上げ過ぎればどんどんノイズが出てきてざらざらした写真になっていき見るのが辛くなってきます。

ざらつきが出る反面、明るさは確保できるので他の設定で暗くしたり調整して撮影しています。

この写真はISO25600、設定出来る中で一番高いISO感度の値になります。

 

そしてこの3つの設定にはある共通点があります。

全て明るさに影響しているという点です。

 

これは結構忘れがちですが、全部の設定を変更すると明るさも一気に変わってきます。

ISO感度に関しては明るさのみ影響していますが、他の設定も明るさに影響することを忘れないようにしましょう。

この3つの設定を理解することができれば、大体の写真は撮れるようになります。

 

逆を言えば、この3つを理解できないと納得のいく写真が撮れることはないとも言えます。

プログラムオートにしてカメラに設定を全て委ねる、という方法もありますがそれだとただシャッターを押すだけです。

わざわざいいカメラを買う意味がありません。

良いカメラの性能を活かすなら設定は自分で決めましょう。撮りたい写真を撮るためにも必須です。

 

 

基本の3つを抑えたら出来ること

ではこの基本の3つの設定を理解して抑えたらどんな事が出来るのか、ですが撮りたい写真を撮るための第一歩を踏み出せます。

まずは真っ白な写真、真っ暗な写真からの脱却が可能です。

 

カメラ買って撮影してみたら写真が真っ白だった、真っ暗で何も見えなかった、というのはよくあります。

昔と違って今はその場で確認出来るので、もしそうなっていたら撮り直せばいいだけですが設定を理解していないと同じ写真が増えるだけです。

更にそのタイミングが一瞬しかなければ、同じ写真を撮ることは出来ません。

 

例えば鳥が飛ぶ一瞬を捉えたい、となると本当に一瞬なので設定を間違えたらそれで終わりです。

次のチャンスはいつ来るのか、それは誰にもわかりません。

人物撮影であれば「さっきのポーズをもう1回お願いします」といえば再挑戦出来ます。

 

慣れるまでは動物相手ではなく風景や人物撮影を中心に練習していくのがおすすめです。

フィギュアでもいいですし、その辺りにあるものでもいいです。

とにかく動かない被写体であることが大事です。

 

わざわざフィギュアを買うのがもったいない、と感じるのであればコップでもいいですし缶でも大丈夫です。

ただし小さすぎるとピントが合わず撮影に苦労するので、小さすぎるものは避けましょう。

 

一番簡単な方法としては、食事の時に撮影する癖をつけることです。

毎日の行動に撮影を追加することで、自然と撮影もするようになっていき毎日撮影することで上達します。

ですが基本を抑えていなければ意味がないので、基本を抑えましょう。

 

 

まとめ

最後にまとめです。

・基本の3つはF値シャッタースピードISO感度

F値はボケ具合と明るさ

シャッタースピードは動きを止めるのと明るさ

ISO感度は明るさ

 

思うような写真が撮れない、と思った時はまずこの基本を見直しましょう。

基本的にはこの3つのどれかが原因になっています。