カメラには複数のモードが用意されています。
メーカーや機種が違ってもほぼ同じ機能があり、共通のモードになっています。
それぞれのモードを理解して、必要に応じて切り替えましょう。
基本的な4つのモード
基本的には4つのモードを使って撮影します。
この4つはどのカメラであっても共通のモードであり、基本を学ぶ上でもかなり重要です。
その他、色々なモードがカメラに搭載されていますがカメラごとによって違うので、今回は共通するものだけご紹介します。
また、この4つ以外のモードは基本知識とは違うモードで、モノクロ(白黒)で撮影できたり雰囲気を変えて撮影したり出来ます。
基本というよりも画像加工に近い話になります。
ちなみにそういったモードで撮影しても、RAWデータはその影響を受けません。
共通している4つの機能を覚えてから使ってみると面白いですが、カメラによって機能の有無も違うのでよく確認しましょう。
プログラムオート
設定をすべてカメラに任せてシャッターを押すだけで綺麗な写真が撮れる、簡単なモードです。
細かい設定が出来ないので、画面で撮りたい範囲を確認してシャッターを押すだけで明るすぎたり暗すぎたりしないほどよい写真が撮れます。
その時のカメラが設定した設定値は記録されているので、それを見て勉強していくのには最適です。
ただ完全なフルオートというわけではなく、明るさ補正やISO感度については変更が可能です。
設定を変えていくのが間に合わない時、どんな設定にすればいいのかまだよくわかっていない時、とても役立つモードです。
ものすごく忙しくて環境もころころ変わるような現場の場合、あえてプログラムオートで撮影して後から編集するという方法もあります。
設定変更が追いつかず撮影できませんでした、というのが一番NGなのでとりあえずそれなりのものが撮影できれば後から修正可能です。
ただしプログラムオートでしか撮影できない、設定を自分で決められないというのはいろいろな麺で問題が出てくるので、あくまで勉強用として使いましょう。
絞り優先(Av・Aモード)
メーカーによって表記が違いますが、絞り(F値)を自分で決めるモードです。
シャッタースピードは自動なので気にする必要はありません。
絞りがどういったものなのかを理解したい、他の設定はオートでとにかく絞りだけに集中したい時に使います。
シャッタースピードが自動に鳴るのは便利ですが、動きのある被写体を撮影する場合には不向きなモードでもあります。
被写体が動かず周りをぼかしたい時に使います。
逆にどの程度まで絞ればどこまでシャッタースピードが遅くなるかをみる勉強にも便利です。
シャッタースピード優先モード
今度はシャッタースピードを自分で決めるモードです。
絞りが自動で設定されるので動き被写体を撮影する時に便利です。
その代わり、周りをぼかすかどうかを決められなくなるので全体を写したいかつ動き被写体をしっかり捉えたい時に使います。
また、自分がどれくらいまでシャッタースピードを遅くしても手ブレしないかを検証することも可能です。
手ブレを気にしつつ、明るさは気にしなくていいのも特徴です。
マニュアルモード
先程の絞り・シャッタースピードに加えISO感度も全部自分で決めて撮影するモードです。
真っ白な写真、真っ暗な写真を撮影してしまう可能性もある反面、全てを自分で決められるので自分の撮りたい写真が撮影できます。
F値・シャッタースピード・ISO感度をそれぞれ理解していないと使えないモードでもあるので、最初は他のモードで練習して覚えていきましょう。
他のモードでは一部オートで撮影できる反面、撮りたい写真が撮れないことが多々あります。
もうちょっとだけ明るくしたい、もうちょっとだけシャッタースピードを早くしたい、ここはあえて暗めに撮りたい、という時にはマニュアルモードが必要です。
細かい設定が出来る代わりに明らかに間違った設定でもシャッターが押せてしまうので、真っ白な写真になったり真っ暗な写真になったりすることもあります。
マニュアルモードで撮れるようになっておくことで、基本を理解しているとも言えます。
マニュアルモードで撮影できない=基本を理解していないのではないか、と思われてしまうのでマニュアルモードを使えるようになっておきましょう。
設定値がわからない時はプログラムオート等を使って設定値を見て、それをもとにマニュアルモードに切り替えて同じ設定値にする方法もあります。
設定値はわかっているが、カメラはどんな設定にするか見ておきたいということで使うこともあります。
状況によってモードを使い分ける
基本的にはマニュアルモードで撮影するのがいいですが、時間の都合とかで毎回設定を変えている余裕がないこともあります。
例えばコスプレ撮影で専用スタジオで撮影する場合、背景も明るさも小道具も別スタジオかのごとく変わります。
隣の部屋は別世界、というのがコスプレスタジオです。
なのでそういった状況で毎回設定を変える余裕があるか?と言われるとあまり余裕はありません。
真っ黒な部屋の隣は近未来系の部屋になっていたり、ものすごい明るい部屋になっていたりと様々です。
そのままの設定で移動して撮影すれば当然ながら何も写らないこともあります。
かといって使える時間はかなり限られているので、その中で撮影していくとなると慣れるまでは何かしら一部をオートにする撮影が楽です。
何度も通っているスタジオであれば事前にどうすればいいのかもわかるので、すぐに設定を変えることも出来ますが初めての場合は下見をするか絞り優先とかを考えます。
なのでどのモードで撮影するかはその状況次第ではありますが、設定値は理解できるようにしておきましょう。
稀に「結構暗めでちょっとピント外した写真が欲しい」のようなマニュアルモードじゃないと難しい要望もあったりするので、把握しておくことは大事です。
特に仕事の場合は普通に証明写真とかであればパターンは決まってきますが、パターンが読めないちょっと特殊な撮影の場合はあえての暗め、とかはあるかもしれません。
仕事をするのであればそういった予想していなかった依頼にも対応できないといけないですし、大体は基本的な設定で何とかなります。
まとめ
最後にまとめです。
・カメラによって使えるモードが共通しているのもあれば異なるのもある
・プログラムオート・絞り優先・シャッタースピード優先・マニュアルは共通
・マニュアルモードで撮影できないのは仕事をする上では致命的
・状況に応じてモードを使い分ける。ただし特定のモードしか使えないのはNG
プログラムオートだからだめ、というわけではなく撮りたい写真を撮るとなったらマニュアルモードにたどり着きます。
そのためには基本知識が必須ですし、知識があるだけではなく技術も必要です。
基本を抑えて応用する技がなければ特定の撮影の仕事しか出来ないとか色々と不便なところが出てきます。
常にマニュアルモードがいい、というわけでもないので自分なりのパターンを見つけて使い分けることが大事です。