カメラ関連

1-1.カメラを買う上で重要な1つだけのポイント

初めに本講座にお申込みいただきありがとうございます。

第一章ではカメラの基礎、基本的な設定について学びます。

 

最初はカメラを買う上で重要なポイント、たった1つだけですがお伝えします。

よく一眼レフがいい、とかミラーレス一眼でもいい、とかありますがそれ以上に大事です。

 

一眼レフかミラーレス一眼かについてはどっちでもいいです。

仕事で取引先が指定している、とかであれば別ですが基本的に気にすることではありません。

 

 

 

センサーサイズを選択する

一眼レフかミラーレス一眼か、迷う人も多いですがこれに関してはどちらでもいいです。

一眼レフだろうとミラーレス一眼だろうと関係なく、最も大事なポイントはセンサーサイズです。

 

センサーサイズは大きければ大きいほど画質が良くなります。

その反面、物理的にセンサーサイズが大きいのでカメラ本体も大きくなりますし価格も高額になります。

 

大きく分けて以下の3種類あります。

・フルサイズ(一番大きい。プロならほぼフルサイズ)

・APS-C

・フォーサーズ(一眼レフ・ミラーレス一眼では一番小さい)

 

センサーサイズはカメラ本体、レンズ側どちらにも関わってくるものであり違うものは取り付け出来ません。

なのでフルサイズのカメラを買った場合は、フルサイズのレンズしか使えません。

APS-CならAPS-C、マイクロフォーサーズならマイクロフォーサーズと決まっています。

 

最初に選んだカメラ本体がどのセンサーサイズなのか、それによって今後のカメラ人生が決まってきます。

 

 

センサーサイズの違いによるメリット・デメリット

センサーサイズが違うとどういったメリット・デメリットがあるのかを知っておきましょう。

それぞれの特性を知った上で、自分がどういった撮影をしたいのか、それに適したカメラがどれかを選ぶことが大事です。

 

カメラ本体を選ぶと、使えるレンズが自然と決まってきます。

 

だからこそ最初の選択はとても重要です。

 

 

フルサイズ

フルサイズは昔からあるセンサーサイズで、かなり昔からカメラをやっている人はフルサイズです。

フルサイズは3種類の中では一番センサーサイズが大きく、綺麗に撮影することが出来ます。

レンズも豊富で参考書も基本的にフルサイズを基準として書かれています。

 

プロの現場であれば、特に指定がなければほぼフルサイズ機です。

 

というのも迷ったらフルサイズ機選べばいい、と言われるくらい定番です。

将来的にプロを目指している方であれば、最初にフルサイズ機を選ぶのがオススメです。

 

たまに勘違いしている人もいますが、ミラーレス一眼でもフルサイズ機はたくさんあります。

一眼レフかミラーレス一眼か、よりもフルサイズかそうじゃないかを気にしたほうが良いです。

 

フルサイズのメリット

何よりこの3つの中では一番綺麗に撮影できるのと、大きいサイズに印刷も可能という点が大きいです。

仕事となってくるとその写真を何に使うのか?によってフルサイズじゃないと厳しい場面もよくあります。

 

単純に大きなポスターを作るとなると、それだけ大きなセンサーサイズが要求されます。

そうなるとフルサイズで撮った写真じゃないと使えないパターンが出てきます。

大は小を兼ねる、という言葉もあるように大きければそれだけ様々な場面で活躍してくれます。

 

他のセンサーサイズのカメラでは撮れないような写真も撮れるという点では、お金で買えない価値があると言う人もいます。

あとはよくある被写体は綺麗に写っていて背景はぼけている写真、あのぼけ具合もフルサイズが一番良いです。

センサーサイズが大きければ大きいほどぼけるので、フルサイズはそういった点でも強いです。

 

フルサイズのデメリット

センサーサイズが大きくなるので本体自体も大きくなります。

他の2つと比べると本体が大きくてレンズも大きい傾向にあるので、旅行に持っていく人は少ないです。

重すぎて持っていくのが面倒になるのがよくあるパターンです。

 

本体とレンズ合わせて2kgとか3kgとかになるようなものを、荷物の多い旅行に追加で持っていくか?ということです。

他の荷物と一緒にするわけにもいかないので、カメラ用バッグを用意する必要も出てきます。

 

そして値段も高額です。

新品で買おうと思ったら本体だけでも30万円は超えてきますし、レンズ単体でも10万~20万円は見ておいたほうがいいです。

 

そしてフルサイズ機を持っている人がよく言う言葉が「重い」です。

カメラ本体もレンズ本体もどっちも重い、誰に聞いても同じ答えです。

どれくらい重いのかは実際に見るしか無いので、お店で並んでいるカメラを見て実際に持ってみて判断するのが一番です。

 

その反面、嫌でも筋力と体力が身につくと言われています。

 

 

APS-C

APS-Cはフルサイズの次に出たセンサーサイズで、フルサイズより小さくなります。

最近ではフルサイズではなくAPS-Cを選ぶ人もかなり増えてきており、よくフルサイズとの違いが比較されています。

比較されていますが、その写真を何に使うのかによってフルサイズが必要かが決まってくるのでケースバイケースです。

 

特徴としてはフルサイズより写せる範囲(画角)が狭くなります。

その反面、被写体を大きく写すことが出来ます。

 

イメージとしてはズームしているような感じです。

被写体にズームするので被写体が画面に大きく写りますが、背景とかはその分写らなくなります。

遠くの被写体を大きく写したい時には有利です。

 

写る範囲がフルサイズの1.5倍になるので

 

APS-Cのメリット

フルサイズと比べてセンサーサイズが小さくなるのと、APS-Cを持っている人は非常に多いです。

今までフルサイズで重すぎたのでもう少し軽いのがいい、ということで選ぶ人もいます。

センサーサイズが小さくなる分、本体も小さくなって重さも軽減されているのが多いです。

 

価格もフルサイズと比べて安価になっており、色々なレンズや機材を買う上ではお財布に優しいのも特徴です。

いきなりフルサイズ、というわけではなくまずはAPS-Cから、という人も多いです。

必要だったら乗り換えるくらいの気持ちで問題ありません。

 

また、旅行に持っていくとしても丁度いいサイズなので選ばれやすいです。

デジカメでは物足りない、かといって一眼レフは重すぎる、その中間が欲しいという人に向いています。

 

 

APS-Cのデメリット

フルサイズと比べるとぼけ具合とか明るさといった面では劣ります。

センサーサイズが大きいほどぼけ具合や明るさは有利になるので、比較されるとその点では勝てません。

 

レンズの種類も昔からあるフルサイズと比べると少ないです。

少ないと言っても数え切れないくらいの数があるので問題ないですが、フルサイズではあったがAPS-Cでは無いということもあります。

 

全体的にフルサイズと比べてデメリットと言えるデメリットがあまりなく、使っている人も多いのが現状です。

今はミラーレス一眼、APS-Cが一般的になりつつあります。

 

 

フォーサーズ(マイクロフォーサーズ)

殆どの人が聞き慣れない上に見ることもあまりないセンサーサイズです。

3つの中では最も新しく、一般的にはマイクロフォーサーズの名称で知られています。

他のセンサーサイズと比べて一番小さく、メーカーもパナソニックかオリンパスの2択になります。

 

写せる範囲(画角)はフルサイズの2倍です。

フルサイズの50mm=マイクロフォーサーズでは25mmです。

 

メーカーの選択肢が他と比べて狭く、機種自体もかなり少ないので販売コーナー自体も小さいのが現状です。

個人的に持っているのはこのマイクロフォーサーズのカメラです。

基本的にネットで使うweb媒体用の写真か、B5サイズ程度の写真集程度に使う写真しか撮らないのでこれで十分です。

 

 

マイクロフォーサーズのメリット

これは実際に使っているので一番良くわかっていますが、とにかく軽いです。

センサーサイズが他の2つと比べて更に小さいので、カメラ本体も軽量かつ小型化されてきます。

レンズもそれなりに小さく軽いのに性能面では申し分ないです。

 

そして何より価格帯が安価で色々なレンズを楽しめるのが最大のメリットです。

画角が2倍なので150mmのレンズを用意すれば、フルサイズの300mm相当になります。

300mmのレンズを用意すれば600mmの超望遠になります。

 

更にパナソニックからはLeica(ライカ)とコラボしたレンズが出ています。

Liecaは老舗メーカーで独自の描画力の高さから今現在も大人気です。

マイクロフォーサーズでもLeicaのレンズが使える、というのは非常に強みです。

 

品質・素材・耐久性を考えるとLiecaレンズを選ぶ人は多いです。

ただカメラ本体を決めるとレンズも自然と決まってくるので、使えないことも多いです。

その理由については別途説明します。

 

 

マイクロフォーサーズのデメリット

センサーサイズが小さいことでぼけ具合、明るさも他の2つと比べると劣ります。

こればかりは小型化した以上は避けられない状態です。

 

マイクロフォーサーズが出てからまだ日数が浅い関係もあり、利用者がすごく少ないです。

利用者が少ないので情報が少ない、持っている人に遭遇することもなく情報交換もできないのです。

また、センサーサイズを比較する際に度々除外されています

 

まだまだフルサイズ VS APS-Cの記事が多いです。

マイクロフォーサーズはそういった意味では土俵から外されている感じがあります。

 

また、レンズもまだまだ少なくメーカーも2社しかないので純正品で考えると選択肢がないです。

今後は増えると言われていますが、ほぼ同時にフルサイズ・APS-Cも増えるので比較されると少ないままです。

 

いわゆる茨の道と言われています。

 

 

センサーサイズ次第で使えるレンズが決まる

各項目で軽く触れていましたが、各センサーサイズによって使えるレンズが異なります。

それ以外にもカメラのマウントと呼ばれる取り付け部分が違っている場合も取り付けが出来ません。

それぞれに合わせた設計をされているので、他のセンサーサイズのカメラでは使えない(性能を発揮出来ない)です。

 

これは大は小を兼ねる、の問題ではなくフルサイズの場合はフルサイズに対応したレンズしか使えません。

フルサイズのレンズをマイクロフォーサーズのカメラ本体に取り付ける事も出来ませんし、逆も同じです。

 

レンズを取り付けるための条件は2つあります。

1.センサーサイズが一致している

2.カメラのマウントが合っている

 

1.は上記の通りで2.はカメラとレンズの接続する部分です。

コンセントも2ピンと3ピンがありますが、一般家庭で3ピンが使えるコンセントは殆どありません。

そもそも入れることが出来ないのと同じように、マウントが違うと取り付けが出来ませんし、無理につけようとすれば壊れます。

 

例えばマイクロフォーサーズのカメラはセンサーサイズもマウントもマイクロフォーサーズです。

なのでそのままマイクロフォーサーズのレンズを選べば間違いないのですが、フルサイズの場合は少し異なります。

センサーサイズはフルサイズだったとしても、マウントはフルサイズではありません。

 

センサーサイズ:フルサイズ

マウント:ソニーEマウント

 

センサーサイズ:フルサイズ

マウント:ニコンZ

 

同じフルサイズですが、マウントが違うのでどちらか又は両方とも取り付けが出来ません。

もし手持ちのカメラがライカMマウントという別のマウントだった場合、そのままでは取り付け出来ません。

 

マウント変換のためのマウントアダプターを持っている場合は、使用できます。

ただしオートフォーカスが使えなくなったりレンズの特性を活かせない事があるので注意が必要です。

なので基本的にはカメラと同じセンサーサイズとマウントのレンズを使います。

 

 

35mm換算について

フルサイズはそのまま記載されていますが、APS-Cとマイクロフォーサーズに関しては一緒に表記されているものがあります。

50mmのレンズの場合は50mmの他に、35mm換算○○mm、と書かれています。

フルサイズ(35mm)を基準として考えた時に35mmにしたら何mmか、を記載しているものです。

 

色々なカメラを持つ人と話をする上でよく出ている言葉ですので、覚えておきましょう。

例えばフルサイズを使っているAさんとマイクロフォーサーズを使っているBさんが話をする時に、予めお互いの使っているカメラのセンサーサイズを把握しておくことが大事です。

 

そうしないとお互い自分と同じと考えて話をして撮影を進めると、画角が2倍違うので写る範囲が全く違ってきます。

Aさんが私のレンズは50mmです、といってもフルサイズの50mmは50mmですがマイクロフォーサーズでは100mmになります。

同じ50mmのレンズを使ったとすれば、2倍違うわけです。

 

最初にしっかりと話しておかないと後々話が噛み合わなくなってきます。

ただマイクロフォーサーズはかなり珍しいので基本的にはフルサイズかAPS-Cが多いです。

 

色々な参考書にも35mm換算は記載されているので、他のカメラマンと交流することがないにしても覚えておきましょう。

 

 

まとめ

最後にまとめです。

 

・いちばん重要なのはセンサーサイズ

・センサーサイズはフルサイズ、APS-C、マイクロフォーサーズの3種類がある

・それぞれの画角はフルサイズと比べてAPS-Cは1.5倍、マイクロフォーサーズは2倍になる

・カメラのセンサーサイズとマウントが一致しないと使えない

 

カメラを選ぶ際に、この点を抑えておくだけで間違った買い物をしないで済みます。

レンズ1本数万円~と高額です。

写真が撮れない機会を逃すだけではなく、金銭的にも無駄になってしまうのでしっかり見て決めましょう。